皆さん、こんにちは！
街の屋根やさん加古川店　営業の福山です。

本日は神戸市西区で行った「棟部の積み直し工事」のご紹介となります。

【棟部】とは、屋根面と屋根面の取り合い部分を指します。

地震の時に、瓦が崩れている箇所が棟部であることが多いですね。

瓦を高く積んでいる場合や、今回のご自宅のように丸瓦一発だけで納めているケースもあります。

屋根の中でも経年劣化や、地震・台風といった自然災害の影響を特によく受ける箇所の為、屋根の中の要チェックポイントとなります！

今回の事例を読んで頂き、ご自宅の棟部が気になる方や、一度屋根調査を検討してみたい方には是非、参考にして頂ければ幸いです！！

それでは現地調査の様子から見ていきましょう！

【今回の現場のご紹介】

こちらが今回の現場となったご自宅です。

築40年の木造戸建て住宅となります。

屋根には、和形のいぶし瓦が葺かれていました。

経年劣化による変色（黒ずみ）はあるものの、大きな損傷等は見受けられず、状態としては良好でした。

【棟部の状態をチェックしていきます🔍】

こちらは棟部の合わさり箇所である三又部分。

取り合いの瓦同士にズレが発生しており、隙間が生じていました。

強風時に吹き降りの雨が降ると、この様な隙間から雨が棟内部に入る恐れがあるため、注意が必要です！

棟部を細かく見ていくと、丸瓦を固定している釘のあちこちに浮き上がりが発生していました。

長年の風雨の影響で、棟内部の木下地が劣化し、徐々に釘が浮き上がっていることが想定されました。

丸瓦を固定している釘に浮き上がりが発生していると、台風などの強風時に瓦の飛散被害が発生するため改善が必要となります！

➡台風被害を事前に防ぐチェックポイントはこちら

大屋根に続いて、下屋根の状態も確認していきます。

下屋根も大屋根と同様に、瓦自体に問題はありませんでした。

しかしながら棟部には劣化の兆候が見受けられています。

丸瓦を固定している釘は大屋根と同じく浮き上がりが発生しており、棟下の面戸部分には漆喰の剥がれが見受けられました。

大屋根および下屋根の状態を確認し、瓦の状態・取り合いの棟部分の状態を加味し、弊社としては「全面やり替えは不要だが、自然災害に備えるためにも、棟部のメンテナンスは必要」と判断させて頂きました。

お客様には棟部の丸瓦を再利用した「棟積み直し工事」をご提案させて頂き、工事依頼に至っています。

【棟積み直し工事の着工です💪】

工事着工し、まず、現在棟部に被せている丸瓦を外していきます。

釘で固定されているため、丸瓦が割れないように釘を抜き取ることが重要です。

丸瓦を外した後、棟部の土台となる葺き土および既存の木下地も撤去していきます。

葺き土を撤去する際、屋根面が滑りやすくなるため、撤去作業と細かな清掃作業を並行して行いつつ、事故の無いように注意する必要があります！

【棟内部に仕込む強力棟金具とは？】

棟部の解体後、棟内部に仕込む【強力棟金具】を取付けて行きます。

強力棟金具とは、新設する棟の下地を保持する部材を指します。

棟部の工事において非常に重要な役割を担っている部材となります！！

仕込んだ強力棟金具に丸瓦を固定する木下地を取付けしました！

この際に使用する下地には、木材やプラスチック製の人工木などもありますが、今回は木材を使用しています。

【棟下地の固定と微調整の重要性】

強力棟金具に取付けする下地は、側面からビスにて完全に固定します。

改修工事の際、屋根面下地自体に波を打つような不陸が発生していることがほとんどです。

そのため、金具に下地を固定する際、下地の上端で糸を張り、下地が水平になるよう調整をしつつビス固定することを徹底しています。

下地をなるべく水平に調整することで、仕上がりの棟の通りも綺麗に整うため、最終の仕上がりに繋がる重要なポイントです！

【棟下瓦のチェックは重要なポイントの1つです！】

こちらは棟下で割り方が悪かった瓦を差し替えた様子。

棟下の瓦の割り方が悪く、棟の中心にかけて瓦と瓦の割り付けが広ければ広いほど雨漏りのリスクが高まります。

そのため、割り方の悪い棟下瓦はこのタイミングで差し替えが必要です。

棟部を納めて行く際に、もう一つ重要なポイントとなります！

【新しい棟土台のモルロックとは？】

ここまでの作業が完了すれば、新しい棟部土台の仕上げに進みます。

以前の棟部土台は、内部に葺き土を仕込み、表面に漆喰を塗り込む工法でした。

今回の仕上げは【モルロック】を使用した一発仕上げ工法を採用しています。

モルロックは土と漆喰が一体となった漆喰材で、防水性能にも優れ、基本的には塗り直しが不要な高耐久製品となります。

棟部土台が仕上がると、最後に丸瓦を再度被せて棟積み直し工事の完工となります。

【丸瓦の固定はパッキン付きのビスにて行います🔧】

工事前の丸瓦は、下地に対して釘にて固定されていましたが、今回はビスを採用。

ステンレスビスを使用し下地に緊結するため、緩む心配は無くなります。

また、パッキン付きのビスの為、ビス穴から雨が入り込むことも防げます！

【屋根のお悩みは屋根診断士が在籍する～街の屋根やさん加古川店～まで！！】

いかがだったでしょうか？

今回の記事を読んで頂き、ご自宅の屋根の状態に興味・関心を持って頂ければ幸いです！

施工後、自然災害に強くなった屋根を見上げて頂き、施主様より「近年の自然災害で被害を受けないか心配だったが、これで安心して暮らせます」と嬉しいお言葉を頂けています！

温暖化の影響で巨大化した台風が多々発生する近年では、台風が来る前に屋根の状態だけでも確認しておくことが重要かと思われます。

私たち街の屋根やさん加古川店は、自然災害に対して強固な住まいづくりをサポートさせて頂きます！

ご自宅のことで気になることがありましたら、是非とも、お問い合わせ下さいませ📞

本日も、最後まで読んで頂き、ありがとうございました！！

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