皆さん、こんにちは！
街の屋根やさん加古川店　営業の福山です。

本日は加古川市にて行った「店舗パラペット屋根の改修工事」のご紹介となります。

少し前の飲食店の作りでは、店舗屋根面をパラペット形状にし、洋風な風合いを求め、陶器のS瓦を施工されているお店が良く見受けられました。

この様な造りは、どうしても急勾配の屋根面となるため、施工されている屋根材が落下するケースが多い印象です。

今回の事例は、パラペット天端から雨水が入り込み、パラペットの下地を腐食させてしまい、瓦が落下する一歩手前の案件でありました。

形状が独特なパラペットは、デザイン性が長ける一方で雨仕舞いにデメリットが生じるケースがあるため注意が必要です！

「店舗の屋根や外装周りにご不安を抱えられている方」や「パラペット形状の屋根面が気になられている方」には是非、参考にして頂ければと思います！

それでは、現地調査の様子から見て行きましょう！

【今回の現場のご紹介】

こちらが今回の現場となった店舗です。

入口面となる正面を含め３方向パラペット形状となっており、屋根面には陶器屋根材のS瓦が施工されています。

【落ちそうになっている店舗屋根の瓦と、その原因とは？】

近づいて見てみたところ、屋根面の真ん中少し上辺りに歪みが発生し、瓦をしっかりと保持出来ていない様子が見受けられました。

軒裏の軒天部分を確認すると、ヒビが発生していました。

推測ではありますが、何らかの原因で、パラペットの既存木下地に重さに耐える力が弱まってきていることが考えられました。

パラペット内部に上り内側を確認していきます。

パラペットの屋根面天端は、水切り板金と紐丸瓦で納められている状況。

内部の壁面はトタンとモルタル壁の仕上げとなっています。

ビニール養生がされていて、1番怪しいパラペットの天端部分を細かく見てみたところ、かなりの湾曲が発生している事が判明しました。

ビニール養生しているところは、瓦がズレて隙間が出来ていたため、お客様ご自身で養生をされたとのこと。

どうやら養生されている隙間の部分から、雨がパラペット内部へ侵入し、木下地を腐食させている様でした。

この状態では、屋根材修繕のみの補修工事では安心した店舗経営に繋がりませんので、木下地の腐食が著しいであろうパラペット正面の木下地改修も含めたパラペット屋根改修工事に取り組ませて頂きました。

【パラペット屋根の解体🔨　既存木下地の状態とは？】

まず、部分足場組後、パラペット屋根の既存瓦を撤去していきます。

急勾配屋根面となるため、廃材を落とさないよう注意しながらの作業が必須となります。

瓦の撤去を進めていると、瓦を固定していた釘出てきました。

鉄釘だった様で、侵入してきた雨水の影響でかなり錆が進んでいました。

何とか瓦を保持しており、工事が一歩遅ければと考えるとゾッとします。

パラペット天端の既存木下地の状態です。

やはり長期間的に雨漏りが続いていたようで、腐食がかなり目立っていました。

パラペットの内壁も撤去し、横からの目線でパラペット下地を見たところ、全体的にかなり前方へ傾いていました。

木下地が雨漏りで痛み、弱くなっていたことが良く分かる状態です。

この状態の木下地を再利用することは難しく、安全面も考慮し一度解体していきます。

パラペット屋根面の木下地を解体した状況です。

内部の間柱・パラペット内部の壁面下地となる小幅板にも腐食や雨染みが目立つため、一新していきます。

【パラペット木下地の組み直し🔧　新しい木下地のご説明！】

こちらがパラペット壁面と間柱を一新し、組み直しした状態です。

壁面には12mmの厚みの構造用合板を使用し、間柱は２×４材を使用。

改修後の木下地の耐力・保持力向上に努めています。

パラペットの屋根面および軒天下地を組み直していきます。

両サイドの屋根下地は解体していないため、元々の屋根角度に合わせた下地組が必要となります。

細かな計算と材木加工が必須の作業で、木工事に長けた大工職人の熟練の技術が光る工程となります！！

パラペット内部の壁面を改修したため、接点となる内部の屋根面した時も12mmの構造用合板で補強復旧していきます。

12mmの構造用合板で復旧することで、内部には元々使用されていた陶器製の瓦屋根を使用しても安心です！

【パラペット面に敷設する新しい防水紙とは？】

下地を組み直した屋根面には、壁面と同じようにコンパネを貼り直し、その後、新しい防水紙を全面に敷設しました。

新しい防水紙には【改質アスファルトルーフィング】を使用。

一般的な防水紙に比べ、耐久性や防水性といった性能を向上させた製品をリフォーム工事では使用しています！！

パラペット天端・内部の壁面に対してもしっかりと敷設し、防水処理を意識していきます！

【パラペット屋根面に施工した屋根材のご説明】

防水紙敷設後、屋根面に新しい屋根材を施工しました！

新設屋根材には、軽量でデザイン性に優れた【旭ファイバーグラス㈱　リッヂウェイアスファルトシングル】を採用しました！

今回の施工現場が店舗ということもあり、安全性のみならず美観性も重視した屋根材を選択させて頂いています。

使用したリッヂウェイアスファルトシングルの製品の使用と色合いです。

独特の複数層構造とランダムな粒状彩色石のグラデーションカラーが特徴的な製品です。

今回使用した色合いは「アーストーンシーダー」ですが、この色合いと「ヴィンテージグリーン」は在庫が無くなり次第廃盤予定となっております。

➡リッヂウェイアスファルトシングルの詳細についてはこちらから

【雨漏り原因となったパラペット天端の新しい仕上げのご説明】

パラペット天端部分は形状に合わせて加工した【笠木板金】を被せて、パッキン付きのビスにて固定しました。

施工前の瓦＋水切りの納め方に比べ、軽量でかつ一体成形品での施工のため、雨漏りの心配も無くなりました！

出隅部分には、内部の仕込みも含めたコーキング材を取り合いに塗布し止水処理しています。

パラペット内部の壁面には、木目が印象的な【リブトタン】を貼り直しています。

木目がハッキリと強調されるデザイン製に優れた製品となっています。

パラペット内部の瓦も葺き直し復旧し、全行程が完了となりました！

【最後に】

施工前の瓦屋根に比べると、軽量でスタイリッシュ印象に様変わりしました！

施工後、お客様からは「今後、瓦が落ちるかもと心配になる事が無くなりました。」と安堵のお言葉を頂いております。

デザイン性に優れた屋根は見た目という面では特徴的な印象を表現できますが、その半面、雨仕舞いが複雑になり雨漏りがしやすいといったデメリット発生します！

街の屋根やさん加古川店では、現地調査から見積り作成まで、無料で承っております！

本日も、最後まで読んで頂き、ありがとうございました！

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