更新日：2021年05月15日

築15年目のスレート屋根の点検

本日は調布市深大寺元町にお住まいのお客様より承りました、屋根メンテナンスの調査の模様をお伝えします。
普段なかなか目にすることのない屋根の上ですから、心配になるのも無理はありません。ですが定期的に点検を行っていれば、目にすることのない屋根でもある程度は把握することができます。
ですが、今回のお客様のお住まいは今年で築15年になるのですが、今まで大きなメンテナンスは一度もしたことがないそうで、屋根がどのような状態なのかわからず不安とのことで一度見てほしい、との事でした。

屋根は化粧スレート、１5年目の状態です。お客様のお話では今のところ雨漏りなどの不具合はまだ出ていないそうです。
ですが、すでにスレート表面の塗膜も劣化しており、ところどころカビや苔が繁殖してきており、塗装メンテナンスが必要な時期に来ています。
屋根がこのように汚れたりカビ・苔が繁殖してしまう理由は、屋根材の塗膜が劣化し、雨水を弾かなくなるからです。
スレートはセメントと水と砂を混ぜ合わせた素材でできていますので、スレート自体に防水性があるわけではありません。
ですので経年劣化で塗膜が劣化し、防水性を失ってしまいますと、雨が降った時に雨水を吸いこんでしまう事になります。日が当たりにくい北面のように濡れたままの状態が長く続きますと、カビや苔が付着して繁殖してしまうのです。このまま塗装をおこなわないと、どんどん劣化が進行してしまい、仕舞には塗装工事では修復不可能、葺き替え工事しなければならなくなってしまいますので、やはり定期的なメンテナンスはとても大切です。

棟板金もすっかり錆びて赤茶けてます

屋根の上を歩いてみますと、沈み込みも感じることがなく、下地材の腐食は感じませんでした。
ただ、スレート自体もところどころ反りが見えます。さらにひび割れが数か所、入った個所が見つかりました。塗膜が劣化し吸水と乾燥を繰り返して膨張、収縮を繰り返すうちにひび割れが発生しやすくなってしまいます。
ひび割れや欠けが出始めていますので、これ以上劣化が酷くなる前に早めのメンテナンスをしたほうが良いでしょう。

棟板金も傷みがかなり進んでいるようで、全体的に赤くさび付いてしまっています。ところどころ固定している釘やビスも浮いてきていますので、危険な状態といえます。

お客様には写真をご覧いただきながら、状況をご説明いたしました。
ご提案としましては、棟板金に関しては新品との交換工事、スレート屋根にはひび割れの補修工事と、耐候性、耐久性が高くリーズナブルな日本ペイントのファインパーフェクトベストによる塗装工事をおすすめいたしました。