棟板金浮きは雨漏りの前兆です

屋根の頂上部分に取り付けられた棟板金（むねばんきん）は、屋根材の継ぎ目を覆い、雨水の侵入を防ぐ大切な役割を果たしています。
しかし、経年劣化や台風などの強風によって棟板金の浮きが発生すると、そこから雨水が入り込み、雨漏りや下地木材の腐食といった深刻な被害を招きます。

今回は、木更津市清見台南のお住まいで行った点検の様子をもとに、棟板金浮きの原因と対策を詳しく解説していきます。

劣化した棟板金の様子

こちらは、木更津市清見台南での屋根点検時に撮影した劣化した棟板金の写真です。
棟板金の表面には退色やサビが見られ、接合部のシーリングも硬化・剥離しています。

このような状態では、釘の固定力が弱まり、棟板金が浮き上がるリスクが高まるため、早めのメンテナンスが必要です。

棟板金が浮いた状態

棟板金がわずかに浮いている状態でも油断は禁物です。
内部に水が入ることで、貫板の腐朽や断熱材の劣化が進行します。

また、見た目には小さな隙間でも、風の影響で浮きが拡大し、棟板金の飛散事故につながる危険性もあります。

棟板金浮きによる雨漏りのリスク

棟板金の接合部に隙間と錆汁（さびじる）が確認できます。
これは、内部に雨水が侵入しているサインです。

雨水が棟部分から屋根内部へ入り込むと、以下のような被害を引き起こします。

• 天井や壁への雨染み

• 断熱材の劣化

• 木材の腐食

• カビやシロアリの発生

棟板金浮きを放置することは、建物全体の寿命を縮める原因となるため、早急な対応が必要です。

棟板金浮きが起こる主な原因

棟板金が浮いてしまう原因は、一つではありません。
主な原因を以下に挙げます。

1. 経年劣化による釘の緩み

棟板金は、下地の木材（貫板）に釘で固定されています。
しかし、日々の気温変化による膨張・収縮や強風による振動で、釘が少しずつ緩んでいきます。
この状態を放置すると、釘が抜け落ち、棟板金が完全に浮いてしまいます。

2. 貫板の腐食

棟板金の下にある貫板（ぬきいた）は木製のことが多く、内部に雨水が侵入すると腐食が進みます。
腐食が進行すると釘が効かなくなり、棟板金の固定力が失われてしまいます。

3. 台風や突風の影響

特に木更津市のような沿岸部では、台風や強風によって棟板金が持ち上げられるケースが多く見られます。
強風で一部がめくれ上がると、その隙間から雨水が浸入し、雨漏りへとつながります。

棟板金の点検・メンテナンスの重要性

屋根の上は普段確認できない部分だからこそ、定期点検が非常に重要です。
特に以下のようなタイミングでは、専門業者による点検をおすすめします。

• 築10年以上が経過している

• 台風や強風の後

• 雨漏りや天井シミが発生した

• 釘が浮いている、錆が出ている

棟板金浮きの初期段階であれば、釘の打ち直しやシーリング補修で対応可能ですが、劣化が進行している場合は棟板金交換工事が必要になります。

棟板金の浮きや劣化は、放置しても自然に改善することはありません。
小さな隙間でも、雨漏りや腐食を引き起こす大きな要因となります。

特に木更津市清見台南のような風の強い地域では、定期的な点検と早めの修繕が大切です。
屋根の不具合を感じたら、ぜひ「街の屋根やさん」にご相談ください。

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