四国中央市、蔵の屋根葺き替え桟打ち、瓦上げ、地伏せ葺きをしていきます。
更新日：2024年5月29日
前回は屋根板が完成して、ルーフィング（防水シート）を貼ったところまで 紹介しました。
今回は桟木打ち、瓦上げ、桟葺を実施していきます。
前回ブログ
四国中央市、蔵の屋根の葺き替え。大工工事が終わったので防水シート貼りと瓦割を実施てます。
桟木は瓦の縦割に合わせて止めます。
釘は基本的に垂木に打ち込みます。理由は
・桟木を屋根板により効かす
・任意で屋根の裏面から釘が突き抜けるのを防ぐ
などがあります。
瓦の裏には桟木に引っ掛ける突起があり
その部分を桟木に引っ掛けると釘穴は桟上に位置し
しっかり桟木に釘を打てます。
文字通り、瓦を屋根上に荷上げする作業です。
電動梯子に瓦を乗せて屋根上まで上げ、桟木に引っ掛けます。
地伏せでは地瓦、袖瓦（両端）、軒瓦（軒先）、箱瓦（角部分）
を使用するので、それぞれ使用箇所付近に置きます。
和型は下から上へ、左から右へ葺いていきます。
瓦は天然素材の焼き物なので、微妙な歪みなどが発生する場合があります。
昔の屋根は土の上に瓦を置くので瓦同士を合わせられました。
今の桟打ち工法では土の調整で瓦の型を合わすのことが出来ないので、
接する瓦と型が合わないと仕上がりが綺麗になりません。
また古い建物では、屋根板のや支えの木材の歪み、傾きにも影響します。
元々土葺の屋根ではシルガードで型調整を行うことがあります。
今回使用しているのは一文字袖です。
一文字袖は両端の垂部分に被せがありません。
なので仕上がりが傾斜に沿って一直線に仕上がり綺麗に見えます。
この仕上がりにするために職人は瓦を合わせながら隙間なく敷き詰める
ように綿密に微調整します。
建物の古さ、屋根の傾斜角度で調整量は異なります。
建物の屋根状態、瓦の形状を把握しながら物件ごとに
合わせ方が変わるので高度な作業の１つになります。
＊変色しているのはメーカー交換してもらってます。
1枚1枚型合わせもあり、意外と時間がかかります。
それだけ綺麗な仕上がりを心がけています。
次回は棟、丸伏せ施工で大屋根完成まで行きます。
次回ブログ
四国中央市蔵の葺き替え。丸伏せと棟を積んで大屋根の施工が完了しました。
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