水戸市 築30年超のスレート屋根に広がるカビ！塗装で本当に大丈夫？
更新日：2025年10月2日
ご依頼いただいたのは、築30年を超える立派な二階建て住宅。
一階と二階それぞれに屋根があるため、ぱっと見ただけでも、一般的な100㎡前後の住宅よりも大きめの屋根面積です。
水戸市のお客様宅の屋根材は化粧スレート。
過去に一度塗装をされているとのことですが、すでに10年以上が経過しており、色あせやカビが広がっている様子が確認できました。
屋根の棟を境に、右と左で全くコンディションが違っていますね。
・棟の右側（北面）…日当たりが少ない分、カビやコケがびっしり
・棟の左側（南面）…紫外線を強く受けるため、全体的に色あせてすすけたような見た目
さらに、棟板金のすぐ下は常に日陰になりやすいため、北側は一段とカビの密度が高くなっていました。
対して南側はカビの付着はほとんどないものの、ひび割れが発生しています。
スレートは厚さ約4mm程度の薄い材料なので、基材のセメントが水分を含むと一気に脆くなります。指で押すとふわっと沈むような感触がある場合は、割れやすくなっているサインです(>_<｡)
カビが広がった一階の北側屋根
紫外線で色あせた一階の南側屋根
スレート屋根のメンテナンスと聞くと、多くの方が真っ先に「塗装」を思い浮かべるのではないでしょうか？
もちろん塗装には以下のようなメリットがあります。
✅見た目がきれいになる
✅表面を保護して一時的に傷みを抑えられる
✅工事費用が比較的安い
しかし築30年以上のスレート屋根に対して、屋根専門店としては、「塗装で大丈夫です」とはっきり言い切れないのが実状です。
仮に築35年で塗装を検討するとします。その塗装が10年もてば「築45年」。
当店は雨漏り修理も数多く承っていますが、ご相談が最も多いのは築35〜40年のお住まい。
つまり、雨漏りしやすくなる年数に差しかかっているのに、表面の塗装だけで済ませてしまうのは危険、ということなんです( ｡•̀_•́｡)
ご依頼いただいたお客様は、まだお元気な現役世代。これからも長くこの家を大切にしたい、とのお考えでした。
塗装では心許ないという点も併せ、調査結果を丁寧にご報告した上で、「築30年を超えている今だからこそ、屋根カバー工法の方が安心感があります」とお伝えしました。
塗装はあくまでも素材を保護して美観を回復させるもので、下地を含めた屋根全体の防水力を向上させる手助けにはならないのです。
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