茨城町の寄棟屋根で初めての雨漏り！棟板金浮きやコーキング不良を確認
更新日：2023年10月27日
茨城町のお宅は築30年以上で、アスベスト含有のコロニアル屋根です。
調査当日はちょうど雨でしたが、雨漏りが発生しているという2階の西側を目視してみました。
お客様によると今まで一度も雨漏りはなく、今年の台風時にも大丈夫だったそうです。ところが、風が強かった先日の降雨で初めて雨漏りが起こり、室内にけっこうな量の雨水が漏れ出してしまいました(>_<｡)
2階の室内の様子を見せていただいたところ、天井には線を引いたような特徴的な雨染みが大きく広がっていました。
原因を追究すべく屋根裏も確認します。
すると屋根材の下地の野地板や、それを支える垂木・母屋（もや）に雨漏りの痕跡が…！
漏水跡から、ずい分前に雨漏りが始まっていたと考えられましたが、天井材裏に敷かれた断熱材が水分を吸収する、いわゆる受け皿のような形になり、今まで室内に漏れることがなかったのでしょう。
通常雨染みは丸い形状で現れますが、線状の雨染みは断熱材の継ぎ目から漏水した際に起こりやすい現象なんです。
原因を追究すべく屋根裏も確認します。
すると屋根材の下地の野地板や、それを支える垂木・母屋（もや）に雨漏りの痕跡が…！
漏水跡から、ずい分前に雨漏りが始まっていたと考えられましたが、天井材裏に敷かれた断熱材が水分を吸収する、いわゆる受け皿のような形になり、今まで室内に漏れることがなかったのでしょう。
通常雨染みは丸い形状で現れますが、線状の雨染みは断熱材の継ぎ目から漏水した際に起こりやすい現象なんです。
お客様に時間を作っていただき、日を改めて屋根に上って調査を行いました(•̀ᴗ•́)و ̑̑
コロニアル屋根の傾斜は4寸（21.8°）で、並勾配と呼ばれる一般的な角度です。
屋根の形状は、棟を四方から中央に寄せる「寄棟」で、多くの住宅に用いられています。
構造的に頑丈で、風圧に対しても強い造りです。
4方向から屋根材の状態を調査しましたが、経年による劣化は幾分見られるものの、破損している箇所はありませんでした。
構造的に頑丈で、風圧に対しても強い造りです。
4方向から屋根材の状態を調査しましたが、経年による劣化は幾分見られるものの、破損している箇所はありませんでした。
続いて屋根面同士が接合する棟を確認します。
屋根の一番高い位置にある大棟から、四隅へ対角線上に伸びているのが隅棟（下り棟）です。
大棟と隅棟が合わさる三つ又部は、継ぎ目が多く特に雨漏りのリスクが高い箇所です。
東側の三つ又部は、雨水が入らないようコーキングがしっかり施されています。
雨漏りの被害が及んだ部屋の上部にあたる、反対側の西側の三つ又部はどうでしょうか？
こちらも東側同様に問題がなさそうに見えますが…
コーキングが中央から断ち切れる「破断」を起こしていました(°-°；)
コーキングは黒ずみやひび割れなど、段階を踏んで劣化していきますが、ここまで切れた状態では、強風を伴う雨が降った場合に内部への侵入口となりかねません。
本来はコロニアル屋根の定期メンテナンス（塗装）時に、棟板金のコーキングも打ち直すべきだと思いますが、残念ながら補修をせずにそのまま塗料を塗ってしまったようです。
塗膜が薄くなるとともに、元々弱っていたコーキングに亀裂ができたでしょう。
他にも、三つ又部から続く大棟に浮きが見つかり、指先が入る程度の隙間があいていました。
雨水が入り込むには十分な浮きなので、下地の貫板が腐食している可能性も考えられます(°□°; )
雨漏の原因は、表面に葺かれた屋根材の劣化ではなく、下地材の防水紙（ルーフィング）に異常が起きているからなんです。
多くの方は屋根材を重要視していますが、お住いを瀬戸際で守っているのは防水紙で、いくら耐久性の高い屋根材を使っていても、防水紙に不具合が出ると、雨漏りに繋がる危険性がとても高くなります。
30年以上前に建てられた住宅の防水紙の耐用年数は、長く見ても20年程度。
多くの方は屋根材を重要視していますが、お住いを瀬戸際で守っているのは防水紙で、いくら耐久性の高い屋根材を使っていても、防水紙に不具合が出ると、雨漏りに繋がる危険性がとても高くなります。
30年以上前に建てられた住宅の防水紙の耐用年数は、長く見ても20年程度。
それでは、雨漏りを解決するにはどのような方法がいいのでしょうか？
不良箇所が見つかった棟板金を交換するだけでは、雨漏りを根本的に改善することはできません。
もちろん雨水の侵入口のみの修理はできますが、下地材が傷んでいると分かった以上、見えるところだけを修理するのは屋根業者としても葛藤があります( ;ㅿ; )
お客様には調査で判明した問題点を詳細にお伝えし、「棟板金の交換」もしくは「屋根全体の防水紙から改善」から選んでいただくよう、ご判断を委ねました。
その際に、アスベスト含有のコロニアル屋根は解体・処分費などが相応にかかるため、撤去しない方法で工事ができる屋根カバーについてもお話をいたしました。
屋根カバーの詳しい記事はこちらをどうぞ！
その際に、アスベスト含有のコロニアル屋根は解体・処分費などが相応にかかるため、撤去しない方法で工事ができる屋根カバーについてもお話をいたしました。
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