水戸市でセキスイかわらブルックⅡを調査！色褪せやひび割れが進行
更新日：2023年5月21日
セキスイさん竣工の立派な住宅で、築約30年が経過しています。
メーカーさんの定期点検で屋根のリフォームの必要性を指摘されたそうで、お客様は「塗装は可能なのか？それとも葺き替えた方がいいのか？」といろいろ検討されていらっしゃいます。
複数の業者さんに見てもらっているとのことで、今回は相見積もりになります。
相見積もりになっても、当店のみに見積りを依頼された場合と同様の方法で算出しますので、価格に変動はありません。
中には相見積もりで金額を下げてくる業者さんもいますが、それは少し違うような…いつもモヤモヤした気持ちになってしまいます(･´-･`*).｡oஇ
お客様宅で使われている「セキスイかわらブルックⅡ」は、名称通り積水屋根システムさんが販売を手掛けていた屋根材です。
しかし、10年ほど前に積水さんが屋根材から撤退したのを機に廃盤となり、現在は生産していません。
ブルック（Brook）シリーズはⅠ・Ⅱ・Ⅳがあり、波形状のⅠ・Ⅳに対し、Ⅱは表面がフラットな平板タイプです。スレート屋根よりも厚みがありますが、同じセメントを主成分とするセメント瓦と比べ、繊維を含有させて強化している分軽量に造られています。
「かわら」と名称が付いていても陶器ではないので、メンテナンスとして塗装を実施することはできます。
「塗装が可能か否か」「現在の状態で塗れるか？塗れないか？」の見極めももちろんですが、塗り直した後に5年～10年程度の耐久性が保てるのか？
ここがまず一番に考えなければならないポイントです！
特に雨漏りに繋がりやすい屋根は、先々のことを鑑みて判断する必要があります(๑•̀ - •́)و✧
まず屋根材の1枚の働き幅（重なる部分を除いた実際に使える部分の幅）を測ります。
商品の特定や、お見積りを作成する時に寸法を再度確認するための作業です。
働き幅は横600㎜・縦350㎜で、ほぼメーカーさんの表記通りでした。
全体的に色褪せや変色が見られたため、指で軽く擦ってみると簡単に筋が描けました。
色褪せが起こる原因は塗膜の劣化や剥離によるもので、これらは保護性能が低下しているサインです。
塗膜が脆弱になったことで水捌けが悪くなり、湿り気を好むコケが発生しています。
表面には乾燥して黄土色に変わったコケが点在し、屋根材の継ぎ目の隙間にはまだ新しい緑色のコケが生えていました。
コケとともに大小の無数のひび割れも起こっています。
ブルックⅡは厚みがあるので、今のところ深刻な破損には繋がっていませんが、塗装で一旦隠れたとしても耐久性自体は改善されないままになります(>_<｡)
他に見つかった不具合は、棟板金の接合部の浮きです。
屋根面同士が合わさる部分を覆う棟板金は、雨水の侵入を防ぐ役割上、雨漏りのリスクが高い場所になります。
それ故に問題が起こりやすく、定期的な点検や、適切なタイミングでの補修をお勧めしています。
調査を行った結果、築年数を考慮すると屋根材の下に敷設された防止紙の観点からも、塗装では心許ないと思われました。
ひび割れが進行する中、どこかしらに不安が残る工事はお勧めできず…
お客様には先々を安全に暮らしていただきたいと考え、今回は葺き替え工事をご提案することになりました。
街の屋根やさん水戸店では、しっかりと調査を行った上で、最適な工事をご案内しております。
今回のようにすでに製造されていない屋根でも大丈夫！経験豊富なスタッフに診断をお任せください(*´∇`*人)
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