筑西市で平屋住宅の雨漏りした屋根を調査！塗装で漏れは直りません
更新日：2023年3月2日
屋根材はセメント瓦で、1970年代から～1980年代に流行した瓦形状を模した屋根材です。
素材は、セメントと川砂を重量比で混ぜたもので、陶器瓦よりも安価で製造できたことから、高度経済成長期に多く普及した屋根材ですが、今は廃盤になり製造されていない屋根材でもあります。
調査開始！平屋住宅なので、梯子兼用の脚立を伸ばして軒先に架け、屋根に登らせて頂きました。
お客様から事前情報では、1～2年前に屋根塗装を行ったが雨漏りは止まらず、今も室内に漏れているとの事。
雨漏りしている屋根に屋根塗装？？1～2年前に塗装・・・？？
とても塗装を施した状態とは言えず、雨漏りしている屋根は『塗装で、雨漏りは改善されません(^_^;)』
更に、その施したと言われる塗装時に行われたのでしょうか？
雨漏りしている上部のセメント瓦の重なり部に、コーキングが打たれて重なりが塞がっていました。
確かに雨漏りは、破損や劣化などでヒビ割れや穴開きなどが原因の場合があるため、一般の方も『隙間を塞げば雨漏りは止まるだろう』と考えてしまいがちですが・・・
塞いではいけない部分を塞ぐと、他部位から入った水分が逃げ場を失い滞留することや、通気性を減少させてしまうため下地を腐食させてしまう事にも繋がり逆効果です(>_<)
では、どうすれば雨漏りは改善するのか？
屋根の下地には、二次防水機能としてルーフィング屋根全体に敷設されています。
漏れていない部分のルーフィングを瓦の隙間から確認しても、はやり切れて破損してしまっています。
お客様には良くお話しするのですが、100の雨が降った場合に屋根材だけで100を防いでいると思わず、5～10程度は屋根の屋根材の下にも浸水はすると思ってくことが大切だと案内をしています。
屋根の構造は、①屋根床材の野地板・②ルーフィング・➂屋根材の順で葺かれています。
垂直に落ちる弱い雨であれば、屋根材だけで雨水の排水が出来ますが、横殴りの雨の場合は、ほぼ間違いなく屋根材の下にまで浸水してしまいます。
そして、そんな際に室内への雨漏りを防いでくれるルーフィングなのですが、破損をきたしている以上、交換敷設を行う他に雨漏りを止める方法はありません(>_<)
塗装は、美観を向上させる事や、素材に塗膜を形成して延命させる事ができる工事法ですが・・
破損している物を改善させることや雨漏りを改善する事は残念ながらできません。
昨今は少なくなりましたが、『塗装すれば雨漏りが直る』と吹聴している業者もいるのでご注意くださいね！
今回の対象住宅は、約40坪ほどの平屋住宅ですが、平屋住宅は居住空間全てが屋根です。
したがって、土地面積が同じであれば、屋根面積は二階建て住宅と変わらず、大きさもあります(>_<)
既存のセメント瓦は既に廃盤のため、屋根を全て解体した上で新しい屋根を作る屋根葺き替え工事が必要な状態ですが、築45年である事を鑑みれば、今後の今住宅の使い方によって見解が変わります。
幸い、調査当日には近隣に住まわれている娘様にも同席頂きましたので、ある適度のザックリした費用はお伝えし、今後の事をご家族でよく話し合って下さいとアドバイスさせて頂き、今回の無料調査は終了と致しました。
今回の記事で、雨漏りは屋根材だけで防いでいるわけではなく、塗装では改善できない事も分かりました。
しかし、そうは言っても、雨漏り修理か？屋根改修工事か？のお客様判断が難しい事も事実です。
屋根材によっても耐久性は異なりますが、下記の表も一つの参考にしてみて下さいね(^O^)／
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