奈良市でカーポートの波板屋根を張り替えたいので見積りしてほしいとのご依頼がありました。

無料点検にお伺いしたところ、波板屋根はカーポートを含めて３か所ありました。
お客様のご依頼はカーポートの波板屋根の張り替えのみでしたが、全ての波板がFRP製であることや経年などが同条件であることなどの説明の上、３か所の波板を全て張り替えるお見積りもさせて頂きました。
お客様に納得していただき、３か所のFRP製波板を現在波板の主流となっているポリカーポネート製へ張り替えます。

無料点検にお伺いした際のブログはコチラをご覧ください。
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波板屋根の無料点検の様子

カーポート屋根

カーポート屋根の波板の素材はFRP製でした。
FRPはFiber（繊維）Reinforced（強化）Plastics（プラスチック）の略称で、ガラス繊維や炭素繊維などの繊維をプラスチックの中に入れて強度を向上させた複合材料の事です。
『鉄よりも強くアルミよりも軽い』と言われるFRPは、軽量・防水性・断熱性・耐候性に長けています。

ただし、プラスチックなので紫外線には要注意で、太陽の光によって劣化はします。
劣化が進むととても傷んで見えてしまうので、見栄えが気になる方もいらっしゃいます。
そして、衝撃が加わることによって破損しやすくなります。

物干し場の庇

コチラは物干し場としてお使いのスペースに設置されている庇です。
カーポートと同じく素材はFRP製の波板屋根です。

一昔前は波板と言えば塩化ビニール製かFRP製でした。
塩化ビニール製の波板は安価で扱いやすいため、DIYなどでもよく使用されます。
ただ、熱に弱く、耐久性も高くないため劣化しやすく、劣化すると少しの衝撃でも割れてしまいます。

庇波板屋根

波板屋根の庇がもう１ヶ所ありました。
素材は先の２ヶ所と同じくFRP製の波板で、劣化具合もほぼ同程度でした。

お客様は、カーポート屋根の張り替えをご検討されていましたが、他の２ヶ所の庇も同じ条件であるため、同時に３か所の波板を張り替えるご提案をしました。
お見積り書をご覧になって、再度検討いただき、ご納得の上で工事を依頼していただきました。

波板屋根張り替え

カーポート屋根

カーポート屋根の張り替え工事から始めます。

波板とカーポートの枠組みを固定していたプラスチック製のフックを取り外して、波板を１枚ずつ取り外していきます。
波板を取り外して枠組みだけになったカーポートをしっかりと点検して、破損などの不具合が無い事を確認しておきます。

新しい波板を端から順に張っていきます。
新しい波板の素材はポリカーポネート製です。
ポリカーポネート製の波板は、現在新設される波板の主流になっています。

ポリカーポネートは透明プラスチックの中で最も耐衝撃性が高く、ガラスの約200倍・アクリルの約40倍・塩化ビニールの約20倍。
と言われても良く分からないかもしれませんが、その強さは軍事用品にも使用されるレベルなのです！

ポリカ波板は色んなメーカーで製造・販売されていますが、今回はタキロンシーアイ社のポリカ波板を使用しました。
カラーはクリアを選択したので、太陽光が透過してとても明るいカーポートになりました。

物干し場の庇

次は物干し場として利用されているスペースの庇の張り替え工事です。
作業工程はカーポートと同じで、既存波板を撤去後、新しい波板を張っていきます。

波板の重ねしろは、2.5山以上（80㎜以上）としています。

波板の固定には波板と同じポリカーボネート製のフックを使用しました。
同じ素材を使用することで、劣化具合が同じになるため、替え時が分かり易いです。

波板のカラーはブロンズです。
こちらの庇の下では洗濯物を干す作業をするので、太陽光が必要以上に透過すると眩しいためです。
ただ、波板のカラーに関わらず、ポリカーボネートは紫外線カット率は100％です。
来る夏に向けて、紫外線をカットしてくれるのは嬉しいですよね。

庇波板屋根

最後は、もう１ヶ所の庇の波板を張り替えます。
既存の波板を撤去すると、庇の枠組みの溝にはびっしりコケが詰まっていました。
カーポートや庇などの波板張り替え工事ではこのような状態がほとんどです。
波板を外した時にしか掃除できないので、必ずしてもらいましょう。

以上で３か所の波板張り替え工事が完了しました。
お客様も見違えるほどに綺麗になった波板にとても喜んでおられました。

ポリカーボネート製波板の寿命はメーカーによると10年と言われていますが、実際には15～20年持つようです。
波板を張り替えるなら、ポリカーボネートがおススメです。