桜井市で劣化で歪んでしまった軒樋と破損した竪樋の交換工事の紹介
更新日：2021年5月25日
こちらのお宅はお客様の実家で、高齢のお母さまが一人暮らしをされているそうですが、今回、同居を機にお家を点検していたところ、雨樋の破損に気づかれました。
お母さまは、ほとんど1階での生活だったので気が付かなかったようです。
雨樋は、屋根に降り注いだ雨水を集めて、下水や地面へ排出させるための建材で、現在設置されている雨樋の多くが塩化ビニール製です。
雨樋には設置される場所によって名前があり、こちらの雨樋は軒先に設置されるので軒樋、または横向きの樋なので横樋などと呼ばれます。
ちなみに、壁に沿って縦に設置されている樋の事を縦樋（竪樋）と呼びます。
雨樋は、建物の端に取り付けられていて目立ちませんが、建物にとってはとても大切な建材です。
もし雨樋が無ければ、屋根に降った雨水は、屋根全体から流れ落ち、壁を伝い建物の腐食が早まってしまうでしょう。
屋根から階下へ落ちる雨音は大きく、騒音になるかもしれません。
さらに、階下に流れ落ちた雨水によって建物の周辺に水たまりを作り、ジメジメとした湿気が多い環境を作る可能性もあります。
元々は半円型の軒樋でしたが、金具から外れて、全く雨樋の役目をしていませんでした。
雨樋交換のお問い合わせを受けて現地調査に伺った際に、台風や大雨、雨樋金具の劣化によって外れてしまった雨樋をよく見ますが、ここまで傷んでいるのは外れたまま長期間経ってしまったせいでしょう。
ただ、軒樋の交換しかないことはご説明しました。
お客様もそのおつもりだったようで、即決されました。
こちらは大きな破損はありませんでしたが、地面から少し上の位置に亀裂を発見しました。
勢いよく落ちてくる雨水によって破損してしまうかもしれません。
別の縦樋は、破損こそありませんでしたが、土や泥によって汚れ、黒く変色していました。
劣化によって脆くなっているようです。
縦樋に関しては、大半はまだ問題ない状態でしたので、部分補修をすることになりました。
雨樋金具とは、雨樋を取り付けるための金物で、取り付ける場所や取り付け方法によって様々な形状があります。
素材も鉄やステンレス、銅、樹脂などいろいろな種類がありますが、今回はステンレス製の雨樋金具を採用しました。
ステンレスは錆びにくく、高い耐久性を持つ素材です。
鉄製より高価にはなりますが、雨水に晒されることの多い箇所へ取り付けることを考えると、鉄製より錆びにくいというのは大きな利点です。
取り付け方法にも、雨樋を外から見て金具が見えるものと、見えないものがあり、金具が見えるものは受けタイプ、見えないものは吊りタイプです。
受けタイプの金具が一般的ですが、吊りタイプの金具は主に雨樋の形状が角型の物に多く使用されています。
今回の工事では、角型の軒樋を取り付けますので、吊りタイプの金具を使用しています。
この軒樋は、パナソニック製の『アイアン角』という角型の雨樋です。
先ほども少し触れましたが、雨樋の形状には主に半円型と角型があります。
半円型は最もスタンダードな雨樋で築20年以上の住宅の雨樋はほとんどが半円型だと言っていいほどです。
形状が単純なので、価格も安価です。
角型は、半円型に比べて流水量が多く確保できるため、ここ最近頻発しているゲリラ豪雨に備えて角型を選択されるお客様が増えています。
従来の塩化ビニール製の雨樋に比べて長寿命です。
吊りタイプの金具は内側に収まっているので、スッキリした雨樋になっています。
集水器の役割は、軒樋を流れてきた雨水を集めて、縦樋へと流し込むことです。
そのため、軒樋は必ず勾配を付けて設置します。
見た目にはっきりわかるほど斜めになっているわけではありませんが、わざと傾けているのであって、決して施工不良ではありませんので安心してくださいね。
同じ白色の樋を使用していますが、やはり新しい樋は真っ白ですね。
これで、横から雨水が漏れることなく、まっすぐ流れていくでしょう。
雨樋の傷み具合に驚かれていたお客様でしたが、新しい雨樋に大変満足されていました。
雨樋は、風雨の影響を受けやすい箇所にありますので、こまめに点検して、不具合が見つかれば出来るだけ早いうちにメンテナンスされることをおススメします。
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