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大和郡山市で土葺きの釉薬瓦屋根が軽くなったいぶし瓦屋根に大変身!
更新日:2021年5月25日
奈良県大和郡山市で土葺きの釉薬瓦屋根の葺き替え工事を行っています。
今回のブログでは、葺き土を使わない乾式工法で軽くなったいぶし瓦屋根に大変身した様子をご覧ください。
このブログが一連の工事の最終回になります。
前回の作業を振り返ります。
瓦桟木とは、瓦屋根の施工法である引っ掛け桟瓦葺き工法で使用するもので、土葺き工法のように葺き土の粘着力で瓦を固定するのではなく、この瓦桟木に瓦を引っ掛けてビスでしっかり止めることで瓦を固定する工法です。
葺き土を使用しないことから、屋根の重量が約半分にまで軽減されます。
屋根に設置した瓦桟木に軒先から
棟に向かって、いぶし瓦を葺いていきます。
いぶし瓦は、元の屋根材であった釉薬瓦と同じ粘土瓦の一種です。
釉薬瓦が釉薬を表面に塗布してから窯で高温で焼き上げるのに対して、いぶし瓦はなにも塗らずに窯で焼き、その後、蒸し焼き(燻し)にします。
釉薬瓦の釉薬は焼くことで瓦の表面がガラス質になるため、水を通さず、長期に渡って綺麗な色を保ちます。
いぶし瓦にはガラス層が無いため、経年によって瓦に色ムラが生じますが、この色ムラをいぶし瓦の味わいとして好意的に見られる傾向があります。
いぶし瓦は、釉薬瓦のように表面を保護されていない分、耐久性は低くなります。
それでも、スレートや金属屋根と比べると耐用年数は格段に長く、和瓦ほど強固な屋根材はありません。
最近の風潮として、瓦屋根は重くて地震に弱いと敬遠されがちですが、瓦には耐久性が高いという大きなメリットがあるのです。
屋根の平部にいぶし瓦を葺き終えましたので、棟瓦を設置していきます。
棟瓦とは、屋根の一番頂上、棟に設置する瓦の事です。
棟瓦の最大の役割は雨漏り防止です。屋根の結合部である棟は雨の影響を受けやすいため、棟瓦を施工することで棟に降ってきた雨水を屋根の下地に侵入するのを防いでいます。
棟瓦の役割の2番目は見栄えをよくすることです。
棟瓦は瓦屋根の中でも目立つ部分であるため、のし瓦の段数が高いとその屋根は豪華に見えます。
ただ、のし瓦の段数が高いとその分風雨の影響を受けやすくなり、棟瓦が崩れる可能性が高くなるため、最近ではあえて高いのし瓦を撤去される方も少なくありません。
軒先から順に葺いてきたいぶし瓦が棟まで到達した時、屋根の頂上には、平瓦と平瓦の間に隙間が出来ます。
その隙間に漆喰を乗せて、漆喰の上に熨斗瓦を置き、中央に棟芯材と呼ばれる木材を設置します。
棟瓦の端に取り付けられる板状の瓦の事を鬼瓦と言います。
鬼瓦は、魔除けの役割を担っていたとされており、当初は鬼瓦の名前の通り、鬼の顔が彫られていたそうですが、見た目が怖いということで一般的な民家の屋根では、鬼のついていない鬼瓦が使われるようになりました。
棟芯材に漆喰を乗せて、その上に冠瓦を設置していきます。
冠瓦とは、棟瓦の最上部に設置する半円形の瓦の事で、のし瓦の頂上に蓋をする役割があります。
冠瓦が無ければ、棟からの雨水の侵入を防ぐことはできません。
最後に漆喰・のし瓦・冠瓦を銅線で結んで固定します。
屋根の葺き替え工事の全工程を終了し、綺麗な銀色のいぶし瓦の屋根が完成しました。
太陽の光が反射して、完成したばかりの屋根が輝いてみえますね。
所々で瓦が破損し、部分的に差し替えられていたオレンジ色の釉薬瓦屋根でしたが、、、
重なり合った3つの屋根がすべて同じいぶし瓦屋根になったことにより統一感が生まれ、いぶし瓦の深い銀色で落ち着きのある屋根に仕上がりました。
屋根の完成をご覧になったお客様にも、大満足していただけました。
確かに瓦は耐用年数の高い屋根材ではありますが、飛来物などによる破損や強風によるズレなど起こらないとは限りません。
瓦の長寿命に安心せずに、定期的に点検されることをおススメします。
屋根の異常を早期に発見することが、屋根を長く綺麗に保つためにとても大切です。
いつまでも不具合なく安心して暮らしていただけるように、これからもお手伝いしていきたいと思います。
この記事を書いた加盟店
電話 0120-989-742
E-Mail machiyane@wadatoken.jp
株式会社和田塗建
〒639-1038
奈良県大和郡山市西町208−1


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