雨樋の破損部分

こちらが雨樋の破損状況になります。原因としては、大雪の時に積もった雪が解けて雨樋に乗っかったため、
雪の重量に雨樋が耐え切れず破損したと推測されます。

菰野町のお宅の瓦屋根はしっかりと雪止め金具が取り付けてありました。破損した雨樋の部分だけ雪止め金具がついておらず雪が雨樋に落ちてきたものでした。１階の屋根へと雨水を流す竪樋(たてどい)も無くなっている状況でした。

瓦屋根の点検状況

瓦屋根の鬼瓦の漆喰が割れていました。他の鬼瓦も漆喰が剥がれて漆喰の破片が瓦の上に落ちていました。この漆喰の欠片が風で飛ばされて庭先に落ちてきたのでしょう。
菰野町の瓦屋根のみなさま、庭先にこの様な白い漆喰の欠片が落ちていたら瓦屋根のメンテナンスのサインなので、お気軽に無料点検を受けてみてください！

剥がれた漆喰の下にも元々の漆喰があったので、※漆喰の詰め増しで漆喰の補修を行った状況だと分かりました。お客様にお伺いするとやはり、以前に漆喰の詰め増しで補修を行っていました。

※既存の漆喰の上から新しい漆喰を塗る漆喰の補修方法(上塗り)

漆喰の盛りすぎは要注意！

鬼瓦の漆喰剥がれの状況ですが、鬼瓦上部の矢印部分が既存の漆喰になります。横に見える白い漆喰が新たに塗った漆喰ですが、既存の漆喰はそれほど劣化していませんでした。この場合既存の漆喰を丁寧に取り除き、清掃してから漆喰の詰め直しをした方が、漆喰の喰いつきも良くなり剥がれにくくなります。

のし瓦の下の漆喰ですが、こちらは漆喰の塗りすぎになります。なぜかと言いますと...
棟瓦（冠瓦）の表面に降り注いだ雨水が瓦の裾に流れて行き、裾の下端からポタポタと滴り落ちるはずの水分は、引力と毛細管現象で棟内部に誘引されてしまいます。
少なくとも棟瓦（冠瓦）の裾よりも内側に漆喰の表面がなければ、雨水を引き込みます。既存の漆喰の上から塗り重ねても、棟瓦（冠瓦）の裾に接点を持たないほどの十分な隙間があれば問題ありません。
「細い矢印部分まで奥に、漆喰の表面があるのが理想です」

瓦屋根【風切丸】のズレ

瓦屋根の【風切丸】と呼ばれる部位になりますが、【風切丸】ってなに？と思われた方もいると思うので簡単にご紹介します。

【風切丸】とは？
瓦屋根の外周部にあたる、ケラバ部も該当していますが、瓦の一番外側【袖瓦】の部分に風の力が一番かかる所です。
そこを【風切丸】を据えることで風で巻き上がりそうな瓦を押さえつける役割を持ちます。
ちなみに、今ではあまり風切丸を見なくなったのは、防災瓦の普及により風切丸を使わなくても風に耐えられる強度を持ったからかもしれません。

こちらの風切丸が、台風か地震の影響か下へとズレて瓦との隙間が開いている状態でした。このような隙間は、放って置いてはいけません。風切丸の中に葺き土が見えるのがお分かりでしょうか、この葺き土が雨水で、流れ落ちてしまい、風切丸の瓦のズレや歪みを引き起こします。放置していれば劣化が進み室内へと雨漏りを引き起こしかねませんので、早期補修が必要です。

瓦屋根の現地調査まとめ

漆喰工事についてのブログです。漆喰について詳しく知りたい方はぜひ見て下さい。
　　　👇　　　👇　　　👇
傷んだ漆喰の詰め直し、棟瓦の取り直しで瓦屋根を健全に保つ


菰野町にお住まいの方も、末永く安心して暮らして行けるご提案をさせていただいていますので、

雨漏れ等のお困り事やご相談は、街の屋根やさん四日市店までお気軽にご連絡下さいませ！！