瓦屋根のS字瓦(S型瓦)とは？

天井の雨漏れ箇所はどこ？

いなべ市のお宅の雨漏れ状況です。天井を見ると薄っすらと黒いカビが発生しているのが見受けられます。
雨漏れが一番起きたのは、２枚目の写真になります。柱との隙間から雨水が垂れてきて、柱にも雨水の伝った跡が見受けられました。

雨漏れ箇所の真上は、板金屋根

既存の屋根材は、S字瓦

さきほどの写真からみて右側の外壁の下には、既存の屋根のS字瓦(S型瓦)がありました。S字瓦には、間違ったコーキングがなされていました。写真を見てお分かりになるでしょうか？茶赤がかったS字瓦の間に見える白い色がコーキングがしてある箇所です。瓦と瓦の隙間を縦も横もガッチリとコーキングしてありこのような補修方法は、屋根の専門業者からみるとありえないのです。お客様からお話を伺うと、数年前にも雨漏れがあったそうでその時に頼んだ業者さんが行ったそうです。

屋根材をコーキングで全て塞いでしまうのはなぜNGなの⁉

このようにS字瓦(S型瓦)を全てコーキングで覆ってしまうと、S字瓦のすき間に侵入した雨水が、抜ける場所が無くなり室内へと侵入して行くのです。屋根材を全て覆ったコーキングした直後は、雨水が侵入する箇所が無い訳ですからしばらくの間は雨水は侵入しませんがコーキングも日射や雨風で劣化していきます。この写真のように外壁と屋根の繋ぎ目部分(水切りと言います)も劣化して水切りが腐食しているのが見受けられます。そうした劣化箇所から雨水が侵入して行くのですが、ココからが大問題です。侵入した雨水はどこへ行くでしょう？みな様ももうお分かりでしょう、コーキングで固められた瓦からは雨水が逃げられない為室内へと侵入して、天井等から雨漏れを引き起こすのです。
本来瓦の形は、瓦の隙間から侵入した雨水が外へ逃げる構造になっているのです。そうした雨水の逃げ道を塞いでしまうコーキングの仕方は素人のやる補修の方法なので、いなべ市のみな様方もそうした補修方法を勧めてくる業者さんは、価格が安くとも行うべきではありません。のちのち屋根材の下にある野地板や垂木までも腐食してボロボロになってしまいます、価格も作業も大掛かりになってしまうのです。

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漆喰も剥がれ棟の水切り箇所も劣化！

漆喰の状態もよくありませんでした。一枚目の写真左側の漆喰が剥がれて茶色の土が見えてるのがお分かりでしょう。こういった漆喰の剥がれも雨水を侵入させます。2枚目の写真は、棟の外壁部分になる水切りですが、劣化してる所から雨水は侵入します。
こういった劣化は他のお宅でも沢山あるのですが、一番の問題は、そういった雨水の侵入は普段外へ逃げていってしまうのですが、コーキングで全て塞ぐと雨水が逃げて行けないのです。止まない雨はないとよく言いますが、雨がやめば日射等で、濡れた箇所は空気の流れもありのちのち乾燥します。屋根にはそういった構造になっている事を覚えておいて欲しいと思います。

雨漏れの修理のご提案内容