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粕屋町の屋根で使用されていたコロニアルNEOの特徴を解説|劣化症状と正しいメンテナンス方法
更新日:2025年5月26日
粕屋町の築18年の住宅にて、屋根・外壁のリフォーム調査を行った際、屋根材として使用されていたのが「コロニアルNEO」というスレート屋根材でした。
一見、見慣れた薄型スレートに見えるこの屋根材ですが、実は耐久性に課題のある製品であり、適切な知識とメンテナンス対応が求められる屋根材のひとつです。
今回は、この「コロニアルNEO」の歴史・特徴・注意点を詳しく解説し、粕屋町の現場を例にしながら最適なメンテナンス方法をご紹介します。
「コロニアルNEO」は、大手建材メーカーのケイミュー(旧クボタ)から2001年に発売されたノンアスベスト(アスベスト不使用)のスレート屋根材です。
アスベスト規制後に登場した屋根材
「コロニアルNEO」は、大手建材メーカーのケイミュー(旧クボタ)から2001年に発売されたノンアスベスト(アスベスト不使用)のスレート屋根材です。
1990年代まで広く使用されていた「ニューコロニアル」などのスレート屋根には、耐久性を高める目的でアスベスト(石綿)が含まれていました。
しかし、健康被害への懸念からアスベストの使用が法律で規制されたため、代替製品として登場したのがこのコロニアルNEOです。
ノンアスベスト化により安全性は向上しましたが、アスベストのように繊維で素材を補強する効果が得られず、強度や耐久性に大きな問題があることが次第に判明しました。
特に以下のような症状が報告されています。
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表面のひび割れ
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端部の欠け・剥離
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裏面からの層間剥離
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踏んだだけで割れてしまう脆弱性
粕屋町の物件でも、調査の際に屋根表面に苔の発生が見られ、素材の傷みが進んでいる兆候がありました。
この状態で無理に塗装を行えば、塗膜の重みや施工時の圧力で屋根材そのものが割れるリスクが高いため、注意が必要です。
以下のような症状が見られた場合は、屋根材がすでに寿命に近づいているサインです。放置せず、早めの対応をおすすめします。
| 劣化症状 | 状態 | リスク |
| ひび割れ | 屋根材表面に細かなクラック | 雨水が内部に侵入し、下地材(野地板)が腐食する可能性あり |
| 縁の欠け・割れ | 屋根材の端や谷部分が破損している状態 | 強風や落下物で割れが拡大し、破片落下や雨漏りの原因に |
| 苔・藻の繁殖 | 屋根表面に緑色や黒色の苔・藻が広がっている | 水分がたまりやすくなり、素材の劣化が急速に進行 |
| チョーキング | 手で触ると白い粉がつく状態 | 塗膜の防水性が失われ、雨水が屋根内部に染み込みやすくなる |
アスベストを使えばよかった?いいえ、それも違います
ここで誤解してはいけないのが、「だったらアスベスト入りの旧製品の方が良かったのでは?」という考えです。
確かにアスベスト入り製品は耐久性に優れていた面もありましたが、健康被害や処分時のリスクが大きく、現在は使用も製造も禁止されています。
重要なのは、現在使用されている屋根材の特徴と状態を正しく把握し、適切なメンテナンスを行うことです。
コロニアルNEOは塗装による延命が難しいため、次のいずれかの方法による根本的な対処が必要です。
既存の屋根材の上から、軽量な屋根材(ガルバリウム鋼板やアスファルトシングル)を重ねて施工する方法です。
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廃材が出ないためコストを抑えられる
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工期が短く生活への影響が少ない
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屋根が二重構造になることで断熱性・遮音性がアップ
粕屋町の物件でも、屋根下地の傷みがない限りはカバー工法が現実的な選択肢としてご提案しています。
屋根を一度すべて撤去し、新しい屋根材と下地を施工し直す方法です。
コロニアルNEOを完全に取り除けるため、将来的な不安も解消できます。
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耐用年数の長い屋根に更新可能
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雨漏りの心配を根本から解消
初期費用はかかりますが、長期的な安心を求める方には最適な工法です。
まとめ|コロニアルNEOは定期点検と早めの対応がカギです
コロニアルNEOは、アスベスト規制の過渡期に登場した屋根材であり、安全性と耐久性のバランスが課題となっている製品です。
粕屋町の住宅でも、表面劣化や苔の発生が確認され、今後のメンテナンスが急がれる状態でした。
見た目に問題がなくても、内部で進行する劣化を見逃さないためには、定期的な点検と適切なメンテナンスの選択が非常に重要です。
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