
安曇野市|築35年スレート屋根を調査|反り・割れ・塗膜劣化で塗装以外を検討
更新日:2026年9月4日
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更新日:2026年9月4日
こんにちは。街の屋根やさん松本諏訪平店を運営するイトウ住建です。
今回は安曇野市豊科のお客様から、雨漏り修理についてご相談をいただきました。
雨漏りの原因を確認するため屋根へ上ると、既存のカラーベスト(スレート)は長期間の経年劣化によって表面の塗膜がほとんど失われ、割れや反りなども見られる状態でした。
さらに、棟板金のサビや過去に補修された屋根材、北面のコケなど、屋根全体に複数の劣化症状が確認できました。
今回のポイントは、単純に
「築35年だから塗装する」
という判断をしなかったことです。
塗装は既存のスレートを残して表面を保護する工事です。
そのため、まず現在の屋根材が塗装によるメンテナンスに適した状態なのかを確認する必要があります。
実際の屋根を見ながら、なぜ今回は塗装ではなく別の改修方法を検討したのかをご紹介します。
今回のご相談のきっかけは、室内で発生した雨漏りでした。
雨漏りしている場所を確認し、原因が屋根にあると考えて屋根上の調査を行いました。
雨漏り調査では、室内で水が出ている位置だけを見るのではなく、屋根材の割れや浮き、板金部分、過去の補修跡なども確認していきます。
今回の住宅では、雨漏りへの対応だけでなく、築約35年が経過したスレート屋根全体の状態を確認する必要があると判断しました。
2階の大屋根を確認すると、もともと黒系だったと考えられるスレートは、表面の塗膜がほとんど確認できないほど色あせていました。
今回の住宅では約35年間、大きな屋根メンテナンスを行っていなかったとのことです。
さらに屋根の上を移動すると、「キシッキシッ」と音を感じるほど屋根材が傷んでいました。
ただし、ここで重要なのは、
「色あせたから塗装すればよい」
と判断しないことです。
塗装によって保護できるのは、基本的に既存屋根材を今後も使用できる状態が残っている場合です。
今回は表面の塗膜だけではなく、スレートそのものの状態まで確認しながら塗装の可否を判断していきました。
屋根の頂部に施工されている棟板金にも、目立つサビが発生していました。
現地ではテレビアンテナが棟板金をまたぐように設置されており、アンテナ脚部にもサビが確認されています。
既存記事では、このサビが棟板金へ移った「もらいサビ」の可能性が考えられています。
ただし、サビの発生原因を一つに限定するのではなく、棟板金そのものの経年劣化も含めて状態を確認することが必要です。
今回はスレートだけでなく、屋根を構成する板金部分にも劣化が進んでいることが分かりました。
さらに調査すると、過去に割れたスレートを接着して補修した跡がありました。
お客様によると、以前ほかの業者が、完全に割れて外れていた破片を元の位置へ戻して接着したとのことです。
そして今回、室内で雨漏りが確認された場所は、この補修箇所の真下付近でした。
既存記事ではここを雨水の浸入口と判断していますが、リライトでは「真下だった=ここが原因」と断定しすぎないようにします。
屋根からの雨漏りは、浸入した場所と室内へ現れる場所が一致するとは限らないためです。
したがって今回は、
雨漏り箇所との位置関係から、浸水経路を考えるうえで重点的に確認すべき場所
として扱います。
スレートを近くで確認すると、表面の塗膜が失われているだけでなく、屋根材そのものが反って浮き上がっている箇所もありました。
この状態になると、問題は単なる「色あせ」ではありません。
塗装は既存屋根材の表面を保護する工事なので、反りや割れなど屋根材自体の劣化を元の状態へ戻すことはできません。
今回のようなケースでは、
「何年経ったから塗装するか」
ではなく、
「現在のスレートが、塗装して今後も使用できる状態なのか」
という視点で判断することが重要です。
1階屋根や日当たりの悪い北面では、2階屋根とは少し異なる劣化が見られました。
2階屋根ほど色あせが目立たない部分がある一方、北面には大量のコケが発生しています。
また、一部の雨樋には外れも確認されました。
同じ住宅の屋根でも、方角や日当たりなどによって劣化の現れ方は異なります。
そのため、一部分だけを見て屋根全体の状態を判断せず、南面・北面・大屋根・下屋根などを確認して総合的に判断することが大切です。
今回の調査では、
塗膜の消失、スレートの割れ・反り・浮き、棟板金のサビ、過去の補修跡、北面のコケ
など、複数の劣化症状が屋根全体で確認されました。
この状態では、塗装によって表面だけを保護しても、すでに発生しているスレートの反りや割れまで改善することはできません。
そのため今回は、塗装によるメンテナンスには適さない状態と判断しました。
一方で、既存屋根をすべて撤去する葺き替えだけが選択肢ではありません。
既存スレートの上へ新しい屋根を施工する「屋根カバー工法」であれば、既存屋根を残しながら屋根全体を改修できます。
そこで、お客様が今後もこの住宅に住み続けることを踏まえ、今回はカバー工法をご提案しました。
築年数の古いスレート屋根では、製品や製造時期によってアスベストを含有している可能性があります。
ただし、「築35年だからアスベスト入り」と築年数だけで断定することはできません。
製品名や建築時の資料、メーカー情報などを確認し、必要に応じて分析調査を行って判断します。
また、アスベストを含んでいること自体と、屋根を塗装できるかどうかも別の問題です。
今回、塗装ではなくカバー工法を提案した主な理由は、スレートそのものに反り・割れなどの劣化が進み、塗装による表面保護だけでは対応しにくい状態だったためです。
アスベストの有無だけを理由に、
「アスベスト入り=塗装できない」
と判断しないことも重要です。
※写真はイメージです
今回ご提案した屋根カバー工法は、既存のスレート屋根を撤去せず、その上から防水シートと新しい屋根材を施工する方法です。
今回のようにスレートそのものに割れ・反り・浮きなどが進んでいる場合、塗装をしても屋根材自体の劣化が元に戻るわけではありません。
一方、既存屋根をすべて撤去する葺き替えでは、屋根材の撤去・処分が必要になります。
カバー工法は既存スレートを残して施工するため、既存屋根を撤去する範囲を抑えながら屋根全体を改修できることが特徴です。
ただし、すべてのスレート屋根にカバー工法ができるわけではありません。
野地板などの下地に大きな傷みがある場合や、屋根の形状・既存屋根材の状態によっては、既存屋根を撤去する葺き替えを検討することもあります。
そのため、
「塗装できない=必ずカバー工法」ではなく、下地まで確認して工法を決めることが重要です。
築年数の古いスレート屋根を改修する場合は、アスベスト含有の有無も確認すべき項目の一つです。
アスベストを含む可能性があるからといって、通常使用している状態の屋根材を必要以上に怖がる必要はありません。
一方、屋根材を撤去・切断する工事では、アスベストを含有しているかどうかによって必要な調査や施工時の対応が変わります。
カバー工法は既存スレートを基本的に残して新しい屋根を施工するため、既存屋根材の撤去量を抑えられる点も工法を比較する際のポイントです。
ただし、アスベストが含まれているからカバー工法しかできないわけではありません。
既存屋根の状態や下地、建物への荷重、工事範囲などを確認したうえで、カバー工法と葺き替えを比較します。
今回の安曇野市豊科の住宅では、築約35年という年数だけを理由にカバー工法をご提案したわけではありません。
現地調査で確認したのは、
という複数の症状です。
これらを総合的に確認し、既存スレートを塗装して維持していく段階ではないと判断しました。
ここは今回の記事で最も重要なポイントです。
「築35年だから塗装できない」のではありません。
築年数が経過していても、屋根材の状態によって適切な工事は異なります。
反対に、築年数だけを見て「まだ塗装できる」と判断することもできません。
塗装・カバー工法・葺き替えのどれを選ぶかは、実際の屋根材と下地の状態を確認して決めることが重要です。
今回の住宅では、過去に接着補修されたスレートの下付近で室内への雨漏りが確認されていました。
位置関係から見れば、重点的に確認すべき場所です。
しかし、雨水は屋根材の下へ入ってから防水シートや下地を伝って移動する場合があります。
そのため、
「室内の雨染みの真上に割れがある=そこが雨水の浸入口」
と位置関係だけで断定することはできません。
雨漏り調査では、屋根材の割れだけでなく、棟や板金、防水層、取り合い部分なども含めて確認し、浸水経路を検討する必要があります。
今回も、雨漏り箇所だけを部分的に見るのではなく、屋根全体の劣化状態を確認したうえで今後の改修方法をご提案しました。
築年数が経過したスレート屋根を見ると、
「そろそろ塗装したほうがいいのでは?」
「雨漏りしているから葺き替えしかない?」
「カバー工法なら既存屋根を剥がさなくて済む?」
「古いスレートなのでアスベストも心配」
など、どの工事が必要なのか判断しにくいと思います。
今回の住宅でも、答えを「築35年」という数字だけから出したわけではありません。
実際に屋根へ上り、塗膜だけではなくスレートの割れ・反り・浮き、棟板金、補修跡、コケ、雨樋など屋根全体を確認した結果、塗装ではなくカバー工法をご提案しました。
元記事でも、建物自体の状態を踏まえてカバー工法を勧めた経緯が記録されています。
街の屋根やさん松本諏訪平店を運営するイトウ住建では、安曇野市をはじめ松本・塩尻・諏訪地域で屋根の点検・診断を行っています。
「塗装でまだ維持できるのか、それともカバー工法や葺き替えを考える段階なのか」
というところからご相談ください。
現在の屋根の状態を確認し、塗装・カバー工法・葺き替えのどこまで必要なのかを整理してご説明します。

お客様のインタビュー動画
屋根塗装・外壁塗装をご依頼いただいた杉並区のO様より、竣工後の感想を伺いました。





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