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諏訪郡原村外壁現地調査|厚さが足りない窯業系サイディングの様々な不具合
更新日:2022年11月30日
諏訪郡原村から外壁塗装のお問い合わせをいただきました。早速現地調査に向かいます。
外壁材は窯業系サイディング、このブログではもうおなじみの外壁材です。国内の外壁材の80%がこの窯業系サイディングが使われていますが、その数字の通り、お問い合わせいただくほとんどが窯業系サイディングです。比較的安価でデザインや色も豊富、施工性もよく職人さんの経験値も高いといった様々なメリットがあります。ただ、メリットがあればその裏にはデメリットもあります。セメントに繊維質を混ぜたものを板状に加工しているのが窯業系サイディングです。素材自体に防水性がないため表面を塗装して板そのものの防水性を維持しています。また、ほとんどの場合ジョイント部分にはシーリングというゴム状の防水材を打たなければなりません。この塗装とシーリングのメンテナンスを定期的にやらなければならないというのがデメリットだと思います。
今回お邪魔したお家の外壁もこの防水という面で様々な不具合が起きていました。
外壁劣化の調査項目で一番最初にチェックするのがチョーキングの有無です。私は呼び鈴を押してお客様が出ていらっしゃる間に外壁を触ってチェックします。写真にあるように外壁に触って粉状の汚れが付くのがチョーキングという現象で、塗料の中の色の成分、顔料が紫外線によって破壊され表面に出てきてしまうものです。塗り替えの一番わかりやすい目安になります。
ほとんどの場合、サイディングボードのジョイント部分にはシーリングというゴム状の防水材が打たれています。このシーリングにヒビ、割れ、剥がれなどが起きると防水機能がなくなり、そこから水が入ってしまいます。入った水は主成分がセメントの窯業系サイディングにとっては天敵です。ボード自体が壊れたり、塗膜が剥がれてさらに防水性が悪くなってそこからまた水が入るといった悪循環に陥ります。
窓周りにもシーリングが打たれています。サイディングボードとアルミサッシという素材が違う同士のジョイント部分なので特にしっかりと打たなければなりません。ボード間のシーリングよりは劣化しにくいことが多いのですがメンテナンスは必要です。
窓周りのシーリングが劣化したことにより、そこから水が入ってその水が中で凍結して外壁を壊す現象です。お風呂屋脱衣場、キッチンなどの水回り関係の窓に多く発生します。結露水が原因のことが多いです。こうなると塗装やシーリングの打ち替えのメンテナンスでは、一時はいいのですがまた同じように爆裂してしまいます。結露水などの対策が必要です。
サイディングボードの反りがありました。サイディングボードは昼夜の寒暖差、夏冬の寒暖差で伸縮を繰り返します。その中でボードが反ってしまうことはよくあります。特に厚さが12mm以下のボードは注意が必要です。
総合的に判断して、塗装でのメンテナンスをしても現状の不具合の根本を解決しなければまた同じことの繰り返しです。ここはコストはかかってしまいますが、金属サイディングの重ね張りでいろいろな不具合を解決したほうがよさそうです。
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