下諏訪屋根カバー工法｜瓦棒葺きトタン屋根にガルバリウム鋼板を重ね葺き

更新日：2024年4月29日

諏訪郡下諏訪町で三晃式瓦棒葺き※のトタン屋根に、ガルバリウム鋼板新しい屋根をかぶせるカバー工法の工事を行いました。その様子をご紹介します。

※三晃式瓦棒葺き
縦に桟のある屋根のひとつで、三晃金属工業株式会社が普及させた屋根の形式なので三晃式と言います。桟の中に心木がないのが最大の特徴です。

施工前の屋根の様子です。
サビなど目立った損傷はなく一見カバー工法でなくてもメンテナンスできそうですが・・・

実は過去に3回塗り替え工事を行っているそうです。仮に今回も塗装をすると4回塗り重ねることになります。塗料は1回目より2回目、2回目より3回目と耐久性が落ちていきます。4回目となると通常の耐久性の半分くらいになるイメージです。3回塗り重ねているので4回目は古い塗膜を剥がす必要があります。手間も時間も費用もかかってしまうので、カバー工法のほうがかえって安く上がることもあり、耐候性も上がります。剥がした塗料の廃材も出ないのでメリットのほうが多くなります。
そのような理由で今回はカバー工法での工事を行わせていただきました。

工事の様子です。
まずは棟板金を外します。棟板金を外すと下地のヌキという角材が出てきます。板金はこのヌキに釘止めされているのですが、ご覧のようにヌキが雨で腐食しています。こうなると釘が効かず台風などの強風で飛んでしまう可能性がありました。事故が起きる前に交換できて良かったと思います。
20年以上経っている屋根のヌキはこうなっている可能性があるので点検することをお勧めします。街の屋根やさんにご相談ください。

腐食したヌキももちろん撤去し交換します。ヌキがあった部分はかっこの塗装の時も塗れないので、塗ったところと塗らなかったところの違いが判ります。厚い塗膜が確認できました。

三晃式に重ね葺きする方法はいくつかありますが、今回はタイトフレームという金具を下地にしてそこに屋根材を固定する方法を取りました。比較的安価にできる工法です。シルバーの金具がタイトフレームです。

屋根材を屋根の上に荷揚げしました。
屋根材はつなぎ目をなるべく少なくすると雨漏りリスクが軽減されます。一列に1枚の板金をかぶせることでつなぎ目を最小限にできます。屋根の部分に応じて様々な長さの屋根材を用意しました。長いものは4ｍを超えるものもあります。
素材はガルバリウム鋼板、亜鉛とアルミのメッキ鋼板で、サビに強い素材です。

屋根材を取り付けて行きます。
四方向に勾配がある寄棟（よせむね）の屋根でした。上から見ると台形と三角形の組み合わせの形をしているので、斜めの部分があります。斜めはその場で加工して取り付けます。

桟にキャップをかぶせて、棟板金を取り付けて工事終了です。
棟板金は桟に乗る形になり、隙間ができてしまいます。ここは面戸という板金を入れて雨が入らないようにしています。

屋根頂上からの全景

屋根頂上付近（主棟）

軒先の納まり

棟部分の納まり

棟板金はパッキン付きのビス止め

　　　　　　　　　　　　谷部分

　　　　　　　　　　　　谷部分

　　　　　　　　　下屋根壁際雨押え

　　　　　　　　アルミ製雪止めアングル

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