松本市の強風で屋根の笠木板金が外れた！アパート屋上の応急処置と再発防止対策
更新日：2025年10月11日
「屋根、落ちそうよ……」
ご近所さんのこの一言から始まった今回のご相談。
松本市埋橋にあるアパートで、屋上の笠木（かさぎ）板金が強風にあおられ、ぶら下がったままの危険な状態でした。
笠木とは、屋上の外周にある立ち上がり（パラペット）の上部を覆う金属製の仕上げ材で、建物の防水性と見た目を守る重要な部分です。
普段目にすることが少ない場所だからこそ、劣化や浮きに気づきにくく、強風や台風の後に「突然落ちかけていた」という事例が少なくありません。
今回は、そんな“落ちる寸前の笠木板金”を安全に補修した現場の様子をご紹介します。
少しでも風が吹けば、いつ落ちてもおかしくない危険な状況です。
下には人や車が通る道路もあり、早急な対応が必要でした。
笠木板金は外観の仕上げだけでなく、雨水の侵入を防ぐ防水機能も担っています。
落下すれば事故だけでなく、屋上内部への雨漏りリスクも高まるため、早急な処置が求められました。
幸い、木部自体は完全に腐っておらず、再固定できる強度を保っていました。
松本市は風が強い地域のため、こうした屋上部の金属材があおられる被害が多く、特に築10年以上の建物では注意が必要です。
その後、下地の木部の状態を確認し、ステンレスビスでしっかりと留め直しました。
風が強く吹く屋上では、作業中の安全確保も重要です。
職人はハーネスを装着し、工具が落下しないようロープで固定するなど、安全対策を徹底しました。
コーキング材は紫外線や温度差に強い屋外用を使用しています。
この工程を丁寧に行うことで、次の大雨でも内部に水が侵入せず、下地木材の腐食を防げます。
見た目は小さな作業ですが、建物を長持ちさせるための非常に重要な仕上げです。
このような小さな浮きも、台風時には強風で一気に外れてしまうことがあります。
「屋根の異音がした」「何かがカタカタ動く」と感じた場合は、ビス浮きが原因のことが多く、放置すると板金の飛散や雨漏りにつながります。
浮いていたビスを一度抜き、より強度の高いステンレス製のビスで再固定しました。
既存の釘やビスが緩んでいる場合、木部が劣化して効かなくなっていることもあるため、状態を確認しながら補強します。
この段階で再固定しておくことで、次の強風にもしっかり耐えられる構造に戻ります。
風で煽られるたびに金属がバタつき、放置すれば笠木と同様に外れる恐れがありました。
そこで、浮いた部分の既存釘を抜き、下地の状態を確認。木材はまだ健全だったため、同径より少し太めのステンレスビスで再固定しました。
ビスを打ち込む際は、周囲にシーリングを充填して防水性を高めています。
このような“見えない部分の丁寧な応急処置”が、再発防止に大きく貢献します。
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