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岐阜市にて洋瓦(S形)の漆喰調査をおこないました
更新日:2022年5月26日
岐阜市にお住いのお客様より、「漆喰が流れ出しているようなので見てほしい」とのご相談を頂き現地調査へ伺いました。漆喰の耐用年数は約20年です。環境等にもよりますが、瓦屋根が寿命を迎えるまでには漆喰や防水紙、板金類の重要な部分の定期的なメンテナンスが必要です。今回は点検結果についてご報告いたします。
屋根上に漆喰の剥がれた欠片がいくつか落ちていました。大棟部分を確認すると、今にも剥がれそうな漆喰が多く、実際既に漆喰が剥がれてしまった部分では、棟の土台になっている土が見えている状態でした。棟土が雨風に直接当たってしまうと、土台の土が流れ出てしまい、「棟瓦」の固定が緩んでしまいます。それにより棟のズレや雨漏りに繋がる恐れもあるため、早めの対処がおすすめです。
下り棟や、棟違い部分も同じように漆喰の劣化が進行している状態でした。釘浮きも多く発生しており、台風や強風により飛散してしまう可能性も高くなっています。棟違い部分の漆喰が無くなり、棟土と芯木が見えていました。芯木は棟瓦を釘で固定する土台で、棟土が流れ出てしまったり、芯木の腐食や劣化で釘のお固定が緩んでしまいます。
切妻タイプのドーマーが設置されていました。この部分の漆喰剥がれも心配ですが、ドーマー部分・屋根面の境目に設置されている谷板金の劣化が深刻な状態でした。谷板金は、屋根に降った雨水を集めて雨樋へ流す役割をしています。谷板金には、耐久力のある銅やガルバリウム銅板を使用していることが多いのですが、雨水が流れる部分のため、どうしても腐食してしまいます。軽い錆程度の劣化であれば、ケレン処理と塗装によるメンテナンスで改善は可能ですが今回の様に全体に赤く変色している場合は、細かな穴あきを起こしている可能性もあります。雨漏りが発生する前に、谷板金等の板金交換をおすすめします。部分葺き直しでの対処も可能です。
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