岸和田市で降り棟の瓦が飛散し蔵の破風板や漆喰壁も剥がれていました
更新日：2025年10月20日
S様邸は和瓦で降り棟の瓦が崩れて飛散していました。
棟とは屋根と屋根が合流する取り合い部分のことで、和瓦の場合、四角いのし瓦を数段積み上げて上部に冠瓦をのせて仕上げています。降り棟は軒先に向かって降りる棟のことで、どちらも瓦を高く積み上げているので風や地震の影響を受けやすく、銅線などで固定されています。
降り棟の被害状況です。
N様邸の棟も銅線で固定されていましたが経年で傷んでおり、切れて瓦がバラバラに飛散していました。
銅線が緩んだり切れると、瓦を固定している力が弱くなり、飛散する原因になります。また、下地の漆喰や土が痩せてきても瓦がズレたり飛散する原因になります。
また、袖瓦（屋根の端の部分、ケラバで使用する瓦）も数枚飛散していました。（ブロックはもともと屋根の上にありました）
袖瓦は屋根の端にあるので、こちらも風の影響を受けやすい箇所です。そのため釘留めされてるのですが、昔の建物の場合、固定されていないことがあります。
今回の台風で袖瓦が飛散した建物のほとんどが固定されていませんでした。
修理工事の際は、同じように飛散しないようにビスで固定します。
本宅、長屋ともに棟の修復工を行うことになりました。
破風板とは屋根の雨樋が付いていない方、三角になった部分のことで、風が屋根の内部に吹き込むのを防止する板のことです。
「工事まで心配なのでとりあえず応急処置してほしい」とのご希望で、後日シートで養生させていただきました。
ブルーシートは目立つので控えめな色のシートをご用意しておられました。
飛散物に当たったのか、平板が１枚割れていました。
この板はアクリル板で、経年で硬化して割れやすくなるので衝撃に強いポリカーボネート製の平板に張り替えます。
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