こんにちは。街の屋根やさん名古屋南店です。

前回のブログでは、名古屋市港区の住宅にて実施した棟瓦取り直し工事の冠瓦再設置の様子をお伝えいたしました。

今回は、ケラバ部袖瓦取り直し工事の既存袖瓦取り外しの様子と木下地の劣化状況について、ご紹介したいと思います。

袖瓦取り直し工事の既存袖瓦取り外しと木下地の劣化状況

今回、住宅屋根の経年劣化にともない、衰えた機能の回復を図るため、棟瓦および袖瓦の取り直し工事を行っています。

なお、これら取り直し工事は、前回までに、棟瓦に対する取り直しが完了しています。

また、今回は、棟だけでなく、ケラバの袖瓦についても取り直しを行っているので、その様子をご紹介したいと思います。

ちなみに、ケラバとは、屋根の軒先から棟に向かって斜めに伸びる左右の端部を指していいます。

そして、袖瓦は、横方向からの風雨にさらされる厳しい環境にあるケラバを保護するための瓦役物です。

袖瓦そのものは、耐久性が高く、劣化しにくいものの、その下地は、経年にともなって、早い段階で劣化が進行する傾向にあります。

袖瓦の下地が傷んだまま放置すると、台風や地震の発生時には袖瓦の落下や雨漏りなど、深刻なトラブルにつながることも少なくありません。

そのため、今回のような取り直しなど、状況に応じた定期的なメンテナンスを行い、ケラバを守る機能を保っていくことが重要になります。

まずは、既存の袖瓦を取り外していきます。

袖瓦は、下地材にビス留めされているので、これを抜いて外します。

袖瓦を取り外した後の木下地の状況です。

木下地は、雨水の影響を受けて全体に黒ずんでおり、見た目にも劣化が進んでいることがわかります。

木材は、継続して雨水にさらされる状況にあると、木材腐朽菌が発生し、成分の分解による腐れが生じるようになります。

そうなると、著しく強度が衰えてビスの緩みが生じ、その結果、袖瓦そのものが外れてしまう可能性もあるので、そうなる前に適切なメンテナンスが必要です。

今回は、この木下地に対し、水切り板金を取り付けて補強した後、袖瓦の再設置を行っていきます。

なお、木下地に対する水切り板金の取り付けの様子は、次回のブログにて詳しくご紹介したいと思います。