八尾市築40年の戸建住宅でベランダから雨漏り【原因特定】
更新日：2022年12月20日
お家に到着すると、ベランダが大きく傾いており、ベランダ廻りの外壁タイルは角部に隙間が出来ている状態でした。
ベランダを支えている柱にベランダ床が食い込んできて、支えが出来ていない状態です。
ベランダ床を見てみると、ベランダ防水が数年前にされておりましたが、排水溝廻りに不具合があり、雨漏りしていたようです。
本日は、ベランダ防水について詳しく書きたいと思います。
現場調査の様子が知りたい方はこちらへ！！
ところどころ色あせや摩耗が見受けられますが、一見特に問題はなさそうに見えました。
排水溝廻りにゴミが溜まっていますね！
脱気筒がついており、しっかりした防水を実施されているように感じました。
脱気筒の仕組みは後で説明させていただきますね！
現状は、上記写真のような場所より水が建物の中へ入り、雨漏れしていると考えられます。
ですが、ベランダが傾いてから発生した雨漏り箇所と考えられます。
排水溝廻りが膨れて亀裂が入り、カポッと外れそうになっていました。
『改修ドレン』という防水時に新しく設置する排水溝が不具合を起こしていました。
恐らくこの部分より雨漏りが一番最初に発生したと考えられます。
脱気筒は、床下から上がってくる水蒸気を外へ逃がすシステムとなります。
上記写真の図は、断面図です。
防水を施行することにより水蒸気の逃げる場所が無くなり、防水が膨らむという不具合が発生します。
※田島ルーフィング株式会社カタログより資料参照
写真の部材を改修ドレンと言います。
筒を現状の排水溝の中へ通し設置することにより、排水溝内部の雨漏れを防ぎます。
現状の排水溝には鋳物が設置されていることが多く、鋳物が朽ちて穴が開き雨漏りに繋がることが多いです。
ほとんどのメーカーでは、上記図面のように改修ドレンの金物廻りにシーリングを施工の上、ﾒｯｼｭと呼ばれる繊維補強を行うように指示があります。
その上からウレタン防水材を塗布し、設置完了となります。
※田島ルーフィング株式会社カタログより抜粋
恐らく、上記写真のような現象の場合、改修ドレン材の周りにﾒｯｼｭ補強が施工されていないと、考えられます。
メッシュ補強により、こういった防水層の破断が起こりにくくなるため、ﾒｯｼｭ補強は大切ですね！
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