屋根の現状写真と屋根裏の雨漏り箇所の写真です。
いぶしの日本瓦で葺いている屋根です。　見た感じは瓦がズレていたり大きな割れなどはなかったですが、経年のために全体に瓦が軒先側にずってきております。
以前に所々差し替え工事やコーキングなどで修理した形跡がありましたが、これと言って見た目では雨漏り箇所が特定できませんでした。
お客様の了承を得て屋根裏に入らせていただいたところ、棟際付近に雨漏りの跡がありました。
瓦の下の野地板も変色するくらい以前から雨漏りをしていました。
棟瓦は3段ですが年数が経てば棟ののし瓦の勾配が無くなってきます。
今回は既存の棟瓦を処分して新しい棟瓦で積み工事を施工します。

既存の棟瓦を解体処分しました。
写真でもわかるように両面の棟際の瓦が軒先側にずってきており隙間が出来てきていました。

全体の瓦を1枚づつ突き上げて今後下がっていかないように瓦をステンレスの釘で固定していきました。
又、雨漏りしている箇所の屋根土も流れていたために新しい屋根土を入れ直して復旧していきました。

棟際の隙間が空いていた地瓦も新しい瓦で隙間が無いように入れ替えた後、モルロックで棟ののし瓦を積んでいきました。
以前は屋根土でのし瓦を積んで漆喰を塗っていましたが、今回は一体型になっているモルロックを使用しています。
積み工事も
新しいのし瓦には穴が空いていますので、銅線を通して対面ののし瓦と緊結しています。

棟の積み変え工事完了です。
地瓦を釘で固定する以外に地瓦の山の高い部分にズレ止めのラバー工事も施していますので安心できます。
棟のてっぺんの丸瓦も中から銅線で緊結しております。