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門真市の築50年以上の日本瓦屋根の点検を行いました。日本瓦は長持ちします!
更新日:2024年12月4日
門真市の築50年以上の日本瓦屋根のお宅の屋根点検に行ってまいりました。こちらは日本の伝統的な入母屋屋根のこのお宅で、建てられてから1度も瓦を葺き替えたことがないとのことで、50年も経つと瓦も傷んでるだろうから、そろそろどんなものなのか点検して欲しいとのご依頼を頂きました。
重厚な本棟に軒先方向に延びた降り棟、破風の掛瓦に下屋根は銅板一文字葺の上に一文字軒瓦と、本当に伝統的な日本の屋根仕舞になっております。やっぱいいですね。
20年程前はこのような建物が新築でも建ったのですが、現在では入母屋屋根の新築工事となれば、ほぼ見られなくなりましたね。もちろん地方に行けばまだまだあるようですが、大阪のような大都会ではなくなりましたが、しかしまだまだ昔からある集落にはこのような建築が沢山残っておりますので、そのメンテンナスも多くご依頼を受けております。
葺かれてから50年経ちますが、メンテンスはされているようで大きくズレや割れなどはなく、漆喰などの劣化はやっぱり見られますね。
面戸漆喰の剥がれは、中の葺土が露出してしまい雨などで土が削られて棟の崩れや雨漏りに繋がりますし、美観的にも良くないので15年ごとに塗り替えることをお勧めします。
あと左側の写真のように複雑な棟仕舞になっている降り棟と隅棟の取り合い部、この部分を流れる雨水は、隅棟の下のとトンネルを通過して軒先に向かうので、ここが良く枯葉は漆喰の剥がれた塊などで詰まったりすることが多く、そうすると雨漏りに繋がるので要チェックです。
本棟の面戸漆喰も劣化して剥がれてますので、この辺も塗り替えが必要になります。
この棟の一番上に乗っている大きな冠瓦ですが、これは箱瓦の一種で、京箱瓦といいまして、京都周辺でよく使用される瓦で近畿地方以外では見られない瓦なんですね。
一部、凍てて表面が割れている瓦がありましたので、交換する時の為に高さを測っておきます。この瓦もこの高さに種類がありので、このような寸法計測は忘れないようにしないと、合わない時があるのです。
壁際の熨斗瓦がはみ出してますね。熨斗瓦の下の土が経年で砂化して痩せてくるので日々の生活振動などで家は小刻みに揺れることで緩んでズレることがあります。このままでは落ちてしますので、再度漆喰などを詰めて固定してやる必要がありますね。
あと、このような屋根形状で良く見られのは、軒先部分が銅板一文字葺で、その上に瓦を乗せている屋根です。
銅板の腰葺ともいうのですが、銅板の上に一文字軒瓦というを葺いているのですが、この一文字軒瓦は一枚一枚隣の瓦と合端といいまして、削って擦る合わせる作業が必要で、
現在のかわらぶき1級の実技試験でも試されるものですから、割れたから新しいものを持ってきて交換って訳には行かない技術のいる瓦なんです。
少し話が反れましたが、、、
この一文字軒瓦と銅板が接触するとこがどうしても穴があきやすく、ここに穴があいて雨漏りというのは良く見られます。
この屋根も過去に穴があいたのか、コーキングが塗られておりますが、コーキングはあくまでも応急処置なので、いずれまた雨が漏ってきますので、
一文字軒瓦を外して、この部分に板金などを張るなどの工事が必要となりますね。
最後に桟瓦の寸法を測って行きます。これ一番大事で、瓦には様々な寸法、形状がありまして、これを間違うと合わないのでこの辺りの計測は必須です。
このお宅は、かなり古い瓦ですので、淡路産ですが少し小さく、坪64枚の瓦の大きさになります。
瓦は坪あたり何枚かで名称が何枚判というので、最近はJIS規格で規定されて53枚判が主流になります。
この64枚判も今だに生産されておりますので、メンテンナスを考えると日本瓦はいつまでも瓦が手に入るのでいいですよね。
結構、大手メーカーが手掛けた軽量瓦なども多数ありましたが、廃板になってすでに手に入らなくなったものも多数あり、メンテンス工事ができない場合とかがあり困ることがおおいので、
やはり1400年の歴史を持つ日本瓦は不変なものなので、日本には最も適した瓦なんでしょうね。
そんな日本瓦は重いということで、最近は敬遠されることが多くなり職方も高齢化して激減しております。
しかし、当社は瓦工事を主として始めた会社ですので、瓦職人も多数在籍しております。日本瓦の旧家などのメンテンスなど専門的な知識をもったスタッフも多数在籍しておりますので、
日本瓦のご相談などがございましたらお気軽に街の屋根やさん大阪門真店にご相談下さい。
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