【現地調査】腐食の原因は雨水の吹き込みと滞留

現地で確認したところ、腐食しているのは玄関上の軒先部分のみでした。
軒天とは、屋根の裏側部分の天井材のことで、外壁と屋根の間にある部分で、見た目の美観を保つだけでなく、屋根裏に雨風や害虫が入り込まないようにする重要な役割を持っています。

今回、軒天の一部が黒く変色し、ところどころ穴が空いている状態。
内部から雨水が滴り、木材を腐らせていることが原因と考えられました。

特に、瓦の隙間から雨水が吹き込み、雨樋に流れず内部に落ちていることが確認できましたが、このような状態が続くと、下地（屋根材を支える木部）まで腐食してしまう危険性があります。

軒天腐食部の状態

また、屋根の端部にある「ケラバ瓦（屋根の端にある瓦）」の施工状況も確認。
ケラバ瓦が破風にぴったりと密着している状態で、雨水がうまく流れずに破風側に落ちていました。

これにより、雨水が軒先方向へ集中して流れ、軒天の腐食を進行させていた可能性が高いです。

【提案内容】腐食部張り替え＋通水改善のための隙間調整工事

現地調査結果をもとに、今回は以下の内容でご提案いたしました。

• 腐食している軒天部分の張り替え工事

• ケラバ瓦と破風の間に適度な隙間を設ける工事（通水・通気性を確保）

• 経年劣化している周辺の軒天も同時に張り替えを推奨

ケラバ瓦の隙間調整は、単に見た目の問題ではなく、雨水の流れを正常に戻すための大切な処置になっています。
この工事によって、雨水が破風側に回り込むのを防ぎ、再発リスクを大幅に減らすことができるのが特徴です！

また築20年以上経過している住宅は、見た目がきれいでも、軒天や破風、雨樋の劣化が進んでいるケースが多いため、定期的な点検・メンテナンスをオススメします。