調査①に引き続きの画像です。

先に職人が心配していた屋根の一番高い所にある「棟」部分の画像です。
半丸形をした瓦の下にセメントのように見えているのが漆喰と呼ばれ、棟にできる瓦の隙間部分を埋めて固定している大切な場所になります。

この漆喰が強風等によって抜け落ちてしまうとその内側に詰め込まれている土が流出してしまい、状態がひどくなると棟瓦の崩れを招いてしまいます。

画像では少々分りにくいかもしれませんが、漆喰が抜け落ちてしまった部分と残っている部分がまだらになっており、本来まっすぐな棟の並びが歪んだ状態になっています。

歪みが大きく出ていた場所の棟瓦を外してみると、画像でも分るように瓦の内側に本来残っているべき土が無くなり、穴が開いた状態になっていたことが分ります。

「棟」と呼ばれる場所は屋根面と屋根面が交わる部分の為、雨漏りに直結する需要な部分でもあります。

今回の調査までに雨漏りは発生した形跡はないようでしたが、雨漏りが起きてしまうのも時間の問題だったといえるでしょう。

今回の補修方法としては、棟の一番上にある半丸瓦の内側に流出してしまった漆喰を詰め直し、さらに銅線を使って等間隔に固定していく方法を取りました。

屋根はお家の命といわれるくらい大切な役割を果たしてくれているということを忘れないでください。

今回、棟以外の場所も調査行っています。
引き続き調査③でご報告させていただきますので是非ご覧ください。