小山市 飾り煙突下の居室で雨漏り！装飾にこだわらないなら撤去が善策
更新日：2025年5月27日
小山市のお客様宅は、洒落た洋風のお家でとっても素敵な外観！（。ӧ◡ӧ。）
屋根の上には飾り煙突がついています。
まずはお客様にご案内いただき、雨漏りしているという二階の居室を拝見させていただきました。
天井にはかなり大きな雨染みが広がっていますね・・・(｡•́ - •̀｡)
壁にも天井材から水が伝った痕があり、雨漏りが常態化している状況と見受けられました。
実際に屋根の上に登ってみました。
こちらの屋根材は「S型瓦」という、洋風住宅でよく使われるつるつるした波形の瓦屋根です。
「S」は「Spanish」の頭文字で「スパニッシュ瓦」とも呼ばれ、和瓦よりも丸みを帯びたユニークな形状と、このオレンジとも赤とも取れる明るい色が特徴です。
S型瓦屋根の一角に飾り煙突が設置されていますが、実は雨漏りはこの煙突の真下で発生していました(＠_＠;)
洋風のお宅に良く見られる飾り煙突はとてもおしゃれですが、雨漏りしやすいデメリットもあるのです。
雨漏り原因はここと検討をつけ、詳しく調べていきましょう。
こちらは飾り煙突の水下側（雨水が上から下に流れ落ちる下側部分）です。
煙突の壁面と瓦屋根の接合部の漆喰が剥がれているのが確認できました。
漆喰は瓦の奥にある「葺き土（ふきつち）」という粘土状の台土を守る役割がありますが、これが剥がれてしまうと内部の葺き土が崩れてしまい、熨斗瓦（のしかわら）の沈みや、最悪の場合軒瓦が脱落する危険性もあります（ﾟдﾟlll）
煙突の左側面を見ると、モルタルの崩れが方々に発生しています。
「モルタル」とはセメントと砂、水を練り混ぜて作る建築材料で、外壁や屋根周りの仕上げ材・下地材など様々な用途で使われています。
表面が剥がれたり、ボロボロと崩れてくるのは経年劣化によるものですが、こうした隙間や割れ目が雨水の侵入口になってしまうのです(>_<)
反対側の右側面には、漆喰の詰め増しとコーキング（防水性・気密性を高める充填材）による補修跡がありました。
かなり前に補修されたようで、年月が経って再び劣化してしまっています。
コーキングは経年によりひび割れや破断するため、定期的な打ち替えが必要なのです(·_·;
先ほどの水下側の反対の水上側、つまり屋根の勾配において最も高い位置にある側から見た飾り煙突です。
こちらにもコーナー部分にコーキングを施した痕がありました。
飾り煙突下に水が浸入しないようにと過去に行われた補修のようですが、それでも雨漏りしてしまったのは下地の防水紙が破損しているからと推測できます。
煙突の壁面と屋根材の取り合い（接合部）に藻が発生しているのがおわかりになりますでしょうか？
「藻の発生」というのは湿気や水分が溜まりやすい環境になっているサインであり、放っておくと雨漏りや部材の劣化につながる危険性があります。
S型瓦の凹み部と煙突壁面がぶつかる箇所は、雨水が流れにくく藻が発生するほど水が溜まりやすい状態でした。
つまり「水捌けの悪さ＋防水紙の破損」のダブルパンチで、雨漏りしているのだと考えられます(＠_＠;)
お客様も長年悩んでいた雨漏りに終止符を打ちたいとのことで、「装飾にはこだわらないので、撤去でお願いします」とご判断いただきました(^O^)／
飾り煙突がなくなると少し印象は変わりますが、『デザインより実用性を優先』とのことでご納得いただいたのでお見積りを提出いたします(*'▽'*)♪
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