更新日:2017年4月23日
瓦屋根のお住まいでは定期的に漆喰のメンテナンスを行ってあげなければなりません。
棟の取り直しまでいくと自力でできる気はしないけれど、漆喰を塗り増ししてあげるだけなら自分でも出来そうだと思ったことはありませんか?
私自身、漆喰を塗り増すだけなら写真を見ている感じでは自分でもできるんではないかな?と感じた事があります。
実際に、現地の瓦屋根のお住まいで漆喰の塗り増しの現場を見てみると、ちょっと私には無理かなと感じることが多くありました。
その、無理だな。と感じたことを少し詳しくご説明したいと思います。
1、単純に屋根の上での作業が怖いです
漆喰のメンテナンスとなれば、棟瓦の取り付けられた屋根になりますので、屋根の一番高いところでの作業が多くなります。
一般的なお住まいの勾配が4寸勾配程になりますが、ざっくり角度で21.8℃程です。文字にしてみると緩やかなように感じますが、慣れない高所での角度がついているというだけでもなかなか作業をするのに怖いものがあります。
また、足場となる屋根は瓦となりますので安定しているわけではありません。この瓦に汚れがたまっているとさらに滑りやすくなります。
高所での作業は危険が伴います。実際に屋根の上からの転落事故というのは毎年発生しています。一般的な2階建て住宅の屋根の一番高いところで7~9mほどになります。
急こう配屋根ともなると10mを超える場合もあります。人と高さの関係から5mの高さから地面に頭を打ってしまった場合の生存率は50%です。10mの高さになると着水安全限界になります。
DIYの腕に覚えのある人でも、地上での作業と屋根の上の作業では勝手が違います。屋根の上での作業がとても危険な作業であるということを認識しておいた方がよいでしょう
2、技術的に難しく間違った施工で雨漏りをする可能性がある
漆喰の塗り増しであれば、棟瓦の漆喰を塗ればよいと考えるのですがこれがなかなか難しいのです。
例えば、すでに棟ののし瓦がガタガタな状態であればそれは漆喰を塗り増したところで根本的な解決には至らないかもしれません。
棟がガタガタになってしまっている場合、漆喰の下地が劣化してしまっている可能性があります。
一度、漆喰をきれいに除去して改めて漆喰を塗りなおした方がよいでしょう。
また、漆喰の塗り方にも技術があります。塗りすぎても良くないですし、薄すぎてもすぐに剥がれてしまう可能性があります。
たっぷり詰めておけばいいんじゃない?と漆喰を棟の際まで塗ってしまう方もいるのですが、漆喰は瓦とは違い水分を吸収しないわけではありません。
たっぷり際まで詰まっていると見た目的には綺麗に見えるのですが、漆喰が水分を吸ってしまうので漆喰の劣化も通常よりも早くなってしまいます。
この漆喰の調整がかなり難しく、プロの間でも職人さんの腕が垣間見れる工事とも言えます。
上記の理由から、瓦屋根の漆喰工事に関してはあまりDIYをおすすめできません。
命の危険を顧みず屋根に上り、足場の安定しない屋根の上で難易度の高い漆喰を塗る。間違ったら雨漏りをしてしまうかもしれないし、屋根の上から落ちたら死んでしまうかもしれない。
こんなにリスクの高いDIYは、なかなかおすすめできないですね。
安全性に考慮し、確かな技術力を持った業者に依頼するのが、一番お住まいにとって有効なメンテナンスになるでしょう。
当店では漆喰の詰直し、棟取り直し工事など漆喰工事も承っておりますのでお気軽に0120-989-742までご相談ください