更新日:2023年06月07日
笠木とは何か
笠木は、建物や庭などの外装に使用される部材です。ベランダの擁壁や室内の階段の手すり等の一番上に被せる形で設置されます。聞きなれない名前かとは思いますが、ほとんどのお住まいで使用されている身近な部材ですね。使用される材質や設置箇所にとらわれず、上から被せて下部の建材・部材を保護する役割を持っているものを総称して「笠木」と呼びます。
笠木の役割は、大きく分けて2つあります。まずは、建物を保護することです。屋外に設置されることが多い笠木は、自身の下部にある壁や躯体を雨風から保護します。もう一つの役割は美観性の向上です。装飾的な意味合いも持ち、塀の上部に設置される笠木等は意匠性に凝ったデザインであることも珍しくありません。
1つ目の役割の方が比重が大きく、笠木が劣化してしまえば建物内部に雨水が侵入し、雨漏りや躯体の劣化を招いてしまいますので、定期的なメンテナンスが必要になります。
笠木が設置される場所
笠木は、屋内・屋外を問わず様々な場所に設置されます。ここでは、笠木の代表的な設置場所を紹介します。
屋上やベランダ、バルコニーの腰壁
最も笠木をよく目にする部位でしょう。腰壁の最上部に設置され、雨水が建物内部に侵入するのを防ぎます。
階段やロフトの手すり
こちらは、室内に設置される例です。木製の階段等ではほとんどの場合に設置されているでしょう。室内ですので、装飾的な意味合いが大きくなります。
その他の場所
上記の他、住まいの外周に設置される塀や門の上部などにも設置されます。和風住宅等では、笠木として瓦が設置されることも珍しくありません。
笠木の種類
笠木は様々な材質が用いられます。
・木材
・樹脂
・金属
・モルタル
など
笠木を設置する部位に使用されている材質に馴染むように設置されることが多いです。また、屋外では耐久性を重視して金属製の笠木が一般的です。
笠木の劣化症状
屋外に設置される笠木は、風雨の影響を直に受けるため、劣化しやすい部材です。以下に主な劣化症状を紹介しますので、お住まいの笠木に同様の症状が見られる場合には雨漏り等の被害が出る前にメンテナンスを行いましょう。
シーリングの劣化
笠木の継ぎ目部分には、防水のためにシーリング材が充填されています。このシーリングが劣化し、剥がれや亀裂ができると隙間ができ、そこから雨水が侵入してしまいます。
板金の浮き、捲れ
経年劣化によって笠木の固定力が弱まってくると、台風や強風等で笠木の浮きや捲れが起こります。こちらも隙間から雨風が吹き込み、雨漏りや内部の腐食につながります。
笠木のメンテナンス方法
定期的な点検と清掃
笠木の劣化を防ぐためには、定期的な点検と清掃が重要です。定期的に笠木をチェックし、腐食や浮き、シーリングの劣化などの異常を確認します。また、定期的な清掃によって、汚れや藻などの付着を取り除き、笠木の状態を良好に保ちます。
笠木の交換
劣化した笠木は、雨漏りなどの被害が出る前に早めに補修または交換する必要があります。劣化の状況によって、部分的な交換または全体の交換を行います。笠木交換の際は、内部の湿気が逃げられるよう、通気性を保った施工が必要です。過度なシーリングによって笠木を密閉してしまうと、内部に湿気が籠り腐食の原因になってしまいます。
まとめ
今回は、笠木の役割や使用される場所、メンテナンス方法等について紹介しました。笠木が劣化してしまうと、外壁の内部や躯体から住まいにダメージが発生してしまいます。住まいを健全な状態に保つためには、笠木などの付帯部のメンテナンスが欠かせません。日ごろから状態をチェックする習慣をつけ、異常が見られた場合には、被害が出る前にメンテナンスを行いましょう。被害が出る前に補修することができれば、費用も安く済ませることができますが、被害が進行してしまうと、笠木の補修だけではなく雨漏りした内装の補修や外壁の張替え等、大規模な工事が必要になってしまいますので、注意しましょう。
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