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王寺町で青色釉薬瓦屋根からスーパーガルテクト屋根への葺き替え工事
王寺町 足場
【工事のきっかけ】
先日、ふと屋根を見上げた時に、屋根の表面が砂っぽい感じがしたので、はしごを掛けて見てみました。
すると、屋根の上に砂が散乱していて、屋根のてっぺんの瓦も崩れていました。
あまりの散乱具合に慌てて屋根を見てくれる所をと探しました。
何社か見つけた中で一番初めに連絡したのが、街の屋根やさん奈良店でした。
連絡するとすぐに見に来てくれて、説明もとても丁寧でわかりやすかったので、本当は相見積もりするつもりでしたが、他の業者には連絡せずに、お願いすることにしました。
基本情報
- 使用材料:スーパーガルテクト パナソニック製雨樋PC50
王寺町の青色釉薬瓦屋根のお客様から、屋根の上に砂が散乱していて、てっぺんが崩れかけているとご連絡を頂き、すぐに現場に向かいました。
釉薬瓦とは、瓦の形に整えた粘土に釉薬をかけて焼成したもので、陶器瓦とも呼ばれています。
お茶碗の陶器のようなもので、表面がガラス質の釉薬でコーティングされているため、ひびや破損がない限り瓦に雨水や埃が入り込むことがなく、屋根材の中でも最も耐久性に優れており、耐用年数は50年~100年と言われています。
現地に到着して、お客様にお問い合わせのお礼を申し上げてから、早速屋根に上らせていただきました。
屋根の表面には、お客様のおっしゃっていた通り、砂が散乱していました。
こちらの屋根は
土葺き工法で施工されていましたので、この砂は屋根のてっぺんに位置する棟瓦の漆喰が崩れたことによって流れ出た葺き土でした。
今までの地震や強風の積み重ねで少しずつ歪んできていたものと思われます。
葺き土や漆喰によって固定されていた棟瓦は大きく歪み、とても危険な状態でした。
平瓦自体には大きな崩れや破損などは見受けられませんでしたが、平瓦の列は歪んでいました。
これで
雨漏りしていなかったというのは、奇跡ですね。
屋根の現状をお客様にお伝えし、瓦屋根に愛着がおありのお客様に、葺き直しと葺き替えの二つの選択肢をご提案させていただきました。
大変悩まれていましたが、昨今頻発している自然災害に備えて安心できる屋根にしたいと、葺き替えをご決断されました。
まずは、瓦を撤去していきます。
釉薬瓦は、約2.8㎏/枚です。
それを一枚ずつ手作業で取り除いていくのです。
葺き替え工事の全工程の中でも特に重労働な作業です。
撤去した瓦は重ねて土嚢袋に入れ、落下させないように注意しながら階下へ降ろしていきます。
瓦の下には、瓦を固定していた葺き土が大量に敷かれていました。
この葺き土、経年劣化によって粘着力が低下し、土というよりは砂のようになっていました。
葺き土をまき散らして近隣の方々にご迷惑をおかけしないように、注意しながら丁寧に取り除いていきます。
葺き土も瓦同様に、土嚢袋に入れて階下へ降ろしていきます。
葺き土を全て取り除き、古い防水紙を剥がすと古い野地板のバラ板が見えてきました。
土葺き工法が主流であった40年近く前の戸建て住宅の屋根下地には、このバラ板を使用するのが一般的でした。
バラ板には主にスライスされた杉材が用いられているため、『杉板』とも呼ばれます。
その頃の下葺き材は品質があまり良くなかったため、バラ板を隙間を開けて施工することで、湿気による影響を受けにくく乾燥しやすいため、腐食防止の役割をしていました。
しかし、近年、下葺き材の防水機能が格段に進歩したことで、新築の家の屋根にバラ板を設置することはほとんどありません。
土葺き工法の瓦屋根の重量は、瓦+葺き土でかなりの重さになります。
そして、その重さを支え続けた古い野地板のバラ板には、歪みやたわみが生まれ、表面に凸凹が生じてしまいます。
その上に新しい野地板や新しい屋根材を設置してしまうと、平滑に固定することが出来ず不安定な屋根になってしまいます。
そこで、写真のように補強垂木と呼ばれる木材をバラ板の上に設置して、屋根が平らになるようにかさ上げをします。
平らでないことを表す『不陸』を調整するという意味で『
不陸調整』という言葉で表現されることもあります。
バラ板に設置された補強垂木の下には木片を差し入れて高さを微調整することで、少しの歪みもない平らな屋根を作ります。
補強垂木は、屋根の土台にある
垂木に沿って設置することで、より強化された屋根下地になります。
ちなみに、補強垂木として使用されている木材の事を『寸三』と呼んでいます。
職人さんの会話を聞いていると出てくるかもしれませんよ。
『不陸調整』を施した平らな屋根下地に新しい野地板として構造用合板を張っていきます。
古い野地板を撤去せずに新しい野地板を張る作業を『
増し張り』と言います。
屋根の葺き替え工事では、ほとんどの場合、野地板の『増し張り』を行ないます。
野地板が二重になることで多少屋根の重量は増加しますが、その分、強い屋根が出来上がります。
また、『増し張り』をすることで、古い野地板を廃棄しないので、廃棄物処理費用の削減にもなります。
屋根が強化されてコストカットも出来る。一石二鳥ですね。
構造用合板を隙間なくピッタリと張り合わせました。
構造用合板とは、屋根の主要な部分に使用する目的で作られた合板です。
強度や品質、サイズによってJAS規格の基準が決められており、JASの認定を受けた構造用合板にはJASマークが刻印されています。
当社では、JASマークの入った構造用合板のみを使用しています。
隙間なく張り付けた新しい野地板の上に、防水紙(ルーフィング)を張っていきます。
防水紙にもいろいろな種類がありますが、今回使用した防水紙は、田島ルーフィング社のタディスホワイトです。
汎用的に使用されているアスファルトルーフィングにゴムや合成樹脂を加えて改良した改質アスファルトルーフィングで、高品質を誇っています。
耐用年数もアスファルトルーフィングの約2倍になり、20年程度と言われています。
タディスホワイトは、表面にアスファルト層が無い構成で、表面温度が上昇するのを抑えるため、作業環境が向上しました。
タッカーで固定した際に開いた穴は、優れたシーリング性で塞いでくれます。
防水紙は、屋根の防水を担う大切な部材です。
当社では、高品質な改質アスファルトルーフィングを標準で使用しています。
軒先から屋根のてっぺんにあたる大棟へと重ね代を確保して張っていきます。
大棟は、雨風の影響を受けやすく、雨漏りしやすい箇所と言われています。
無料点検時に確認した屋根の棟も大きく崩れていましたね。
雨漏りリスクを軽減するために、幾重にも防水紙を重ね張りして防水効果を高めます。
葺き替え工事と同時に雨樋の交換工事もご依頼いただきましたので、屋根材を設置する前に軒先に雨樋金具を取り付けます。
どこのお宅にも必ず設置されている
雨樋ですが、屋根に降り注いだ雨水をスムーズに排出し、雨水による劣化から建物を守ってくれる大切な部材です。
もし雨樋が無いと、屋根から流れ落ちた雨水が外壁や地面などを濡らしてしまい、外壁の腐食は早まり、地面には水たまりが出来て湿度を上げ、地盤や建物の基礎までも軟弱にしてしまうことになります。
雨樋は比較的目に見える場所に設置されていることが多いため、破損したり外れたりという不具合も見つけやすいと思います。
雨樋の不具合を発見したら、出来るだけ早く修理してください。
その大切な雨樋を固定するために使用するのが雨樋金具です。
雨樋金具を取り付けた軒先に、唐草板金を設置します。
唐草板金は、軒先に流れてくる雨水を雨樋に誘導したり、軒先の木材(
鼻隠し)を雨水から守る役割をしています。
屋根の端(ケラバ)にも水切り板金を取り付けて、軒先までしっかりと防水紙を張りました。
いよいよ、新しい屋根材『スーパーガルテクト』の設置です。
スーパーガルテクトを設置し、大棟に棟板金を取り付けました
防水紙同様に、軒先から棟に向かって『スーパーガルテクト』を葺いていきます。
屋根の両側から葺いていくと、大棟に隙間が出来てしまいます。
このままにしておくと、大棟から雨水が入り放題になってしまいます。
この隙間を塞ぐのが棟板金です。
棟板金を設置するために、まず大棟に貫板という木材を設置します。
大棟に設置した貫板を包むように棟板金を釘で固定します。
そのため、棟包み板金とも呼ばれています。
棟板金が設置出来たら、スーパーガルテクト屋根の完成です。
生まれ変わった屋根を見ていきましょう。
こちらの屋根工事については、本日の現場ブログでもご紹介しています。
そちらもどうぞご覧ください。
青色の釉薬瓦屋根からスーパーガルテクトの屋根へ、大変身しました。
瓦から金属へ、屋根が変わっただけでお家の雰囲気もすっかりスタイリッシュに変わりました。
シックで高級感のある屋根を、お客様は大変喜んでくださいました。
こちらがケラバに設置した水切り板金(ケラバ水切り)です。
水切り板金をしっかりと施工させていただいたので、屋根内部への雨水の侵入の心配はありません。
このように、雨水を侵入させない施工をして屋根の天敵『雨水』を徹底的に排除します。
雨樋は角型のものを新しく設置しました。
雨樋の形状には、半円型・角型・特殊型の3種類があります。
以前は半円型が主流でしたが、近年頻発しているゲリラ豪雨に備えて、半円型よりも流水量の多い角型を選択される方が増加しています。
雨樋の交換時期は一般的に15年~20年と言われています。
定期的なメンテナンスを行うことで、雨樋の寿命も建物の寿命も延ばすことが出来ます。
定期メンテナンスのご依頼は、街の屋根やさん奈良店(0120-303-884)へご連絡ください!
今回は、工事をご依頼いただきまして、本当にありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
この記事を書いた加盟店
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E-Mail machiyane@wadatoken.jp
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