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四国中央市にて火災保険を利用して屋根修理をしました。
【工事のきっかけ】
日本3大局地風にも挙げられる「
やまじ風」によって
屋根の瓦が捲れてしまった四国中央市のS様邸。
以前にS様邸の内部をリフォームした大工さんからのご紹介で当店に屋根修理のお問い合わせを頂きました。
築50年を超えるS様邸は昔ながらのThe・日本家屋。
屋根は杉皮の上に土を敷いて瓦を載せた「土葺き(つちぶき・どぶき)工法」の瓦屋根。
15年程前には瓦のズレが気になり訪問業者のススメで「ラバーロック工法」という瓦同士を接着しあう方法で修理を行っていました。
しかし今回の「やまじ風」は断続的で非常に強かった為にゴッソリと捲れてしまった様です。
今回はS様と相談させて頂き、火災保険を利用して災害に強い「ガイドライン工法」での屋根葺き替えで被災箇所の屋根修理をすることになりました。
基本情報
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 やまじ風ってなに?
愛媛県東部にお住いの方は既に
ご存知かもしてませんが、
まず初めに
今回の被災原因の「やまじ風」
について少しご紹介しておきます。
やまじ風とは…
愛媛県東部の
四国中央市を中心に吹く強風で「日本三大局地風
」
の一つにも挙げられる風です。
四国山地に吹き付けた南風が石鎚山と剣山に挟まれた法王山脈に集まり、その北側の急斜面を一気に吹き降りることにより発生します。
年間を通して発生しますが、特に春に多いのが特徴です。
四国中央市はこの法王山脈の北に位置し、
今回のS様邸を襲った
「やまじ風」では
最大瞬間風速28m/sを記録しS様邸以外にも様々な被害が発生しました。
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 S様邸の被害状況
こちらが「やまじ風
」の被害を受けた築50年を越える
S様邸の瓦屋根です。
軒先から瓦が
大きく剥がれて
しまっていますね。
瓦の下には土が見えていて、築年数からも「土葺き(つちぶき・どぶき
)工法
」
という昔ながらの工法で施工されているようです。
「土葺き工法
」とは屋根の上に土を載せて、その上に瓦を並べる工法です。
瓦の下に大量の土が入ることで断熱性に優れ、また重量が増すことで台風で家が飛ばされない
等のメリット
が言われてきました。
しかし一方で、
瓦が釘等で
固定されていないので
、土が経年劣化で接着力が弱くなってくると瓦がズレてきたり、台風等で瓦が落ちてしまったりといったデメリットが大きく、現在ではほとんど使われていない工法です。
隣に隣接する納屋の被害状況です。
瓦同士が接着されているのが分かりますでしょうか。接着された瓦が塊になって捲れていますね。
S様にお話を伺うと、15年程前に訪問してきた業者に「瓦のズレ
」を指摘され、瓦同士を接着することで固定する
「ラバーロック工法
」という方法で修理されたそうです。
瓦同士をコーキングで接着させるだけなので、「簡単で工期も短く費用も安く済みがち」良いとこだらけのように思える「ラバーロック工法
」ですが、悪徳業者も多く
、また今回のような被害を目の当たりにすると…
個人的にはあまりオススメはしません(;^ω^)
関連ページ
「本当に災害に強い?
瓦屋根のラバーロック工法・メリットとデメリット
」
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 屋根修理にも火災保険は使えるんです!
屋根の現状を踏まえて、ここから
屋根修理のご提案をさせて頂きます。
まず最初に皆さんに知っておいて欲しい事が、今回の様な災害
被害に遭われた場合、火災保険が使えるという事です。
「火災保険って
火事以外にも使えるの?
」と驚かれる方もいるかもしれませんが
、台風や大雪、雹による被害など
、様々な災害に使えるんです
!
使えるものは、しっかり活用しましょう。
申請できる
条件等
もありますが、
当店でも
しっかり
サポートさせて頂きます(*^^)v
関連ページ
「火災保険が適用できる屋根工事
」
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 S様邸・屋根修理のご提案
では実際の屋根修理のご提案です。
先ず瓦屋根の修理で
最初に考えられるのが「①
瓦の差し替え
」です
。
傷んだ瓦を抜き取って、同じ仕様の新しい瓦に交換する方法で1枚から対応が可能です。
問題箇所だけの修理なので費用が抑えられるのがメリットですが、
S様邸の様に範囲が広く、昔の
「土葺き工法
」だと
瓦を釘留めできないので、また強風
被害を受ける可能性が残ってしまいます。
関連ブログ
「西条市で瓦の差し替え工事を行ったブログ
」
ではS様邸の様に広範囲で被害を受けた場合では「②
屋根葺き替え工事
」
をオススメします。
これまでの屋根を解体撤去し、屋根下地の補修後に
新しい屋根材で施工する工事で
、「軽く
」「災害に強い
」屋根に作り替えることが可能です。
屋根を一新するので、「まとまった費用が掛かる」のがデメリットではありますが、長く安心して暮らせます。
関連ページ
「屋根葺き替えで不安を解消しませんか?
」
以上の二つの屋根修理方法をご提案して、実際にどういった工事をするのか相談をしていきます。
この際に当店で一番大切にしている事は「お客様のご希望に添った
工事」をすることです。
お客様にはそれぞれ「ご予算
」や「今後のライフプラン
」「重要視するポイント
」
など様々なご希望がありますよね。
そのご希望を最大限、叶えられるよう相談しながら工事内容を決めていきましょう(*^^*)
今回のS様邸の場合、強風に晒される四国中央市で「①瓦の差し替え」
だと今後の台風シーズンの到来も考えると不安がのこります。
また
現在お家には
82歳のS様が一人でお住まいで、ご子息は既に近所に一軒家を建てられているため、ゆくゆくは空き家になる予定。
また「来年
大学に上がるお孫さんに少しでもお金を残してあげたい」という
S様の
ご希望もあり、
全面の
「②屋根葺き替え工事
」
もやり過ぎかな…
2つの折衷案で「部分的な屋根葺き替え工事」をすることになりました(*^^)v
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 屋根修理に入ります!(既存屋根の解体)
ここからは実際の屋根工事の様子に入ります!
まずは施工範囲の既存屋根を解体撤去していきます。
【写真左(上
)】瓦を解体してます。
瓦をめくると下には大量の土が見えますね。S様邸の場合は屋根一面に土が敷かれ、かなりの量があります。
【写真右(下)
】瓦下の土を手作業で取り除きます。
何しろ量が多いので、
この土が無くなるだけでも、かなり屋根の軽量化が出来ますね。
【写真左(上)】次に土の下に敷かれていた杉皮を撤去しましょう。
【写真右(下)】杉皮を取り除くと下地の野地板(のじいた)が見えてきますね。
「土葺き工法」で施工された家ではあるあるですが、板と板の間にかなりの隙間があります(;^ω^)
野地板は屋根の土台部分になるので後ほどしっかり補強を行いましょう。
関連ページ
「屋根の最重要部分・野地板のメンテナンス」
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 天井裏の掃除もしっかり!
既存屋根の解体撤去が終わったら、天井裏の掃除をします。
【写真左(上
)】先程の野地板の隙間から大量の土や杉皮が天井裏に落ちていますね。
屋根工事が終われば見えない所ですが、このままにしておくと風が吹いたりした時に天井板の隙間から土が落ちてくることがあります。
しっかりと掃除しておきましょう。
【写真右(下
)】天井裏に入って掃除をします。
まだ4月ですが
屋根の上と違って熱がこもるので、汗だくになりながらの作業です(;^ω^)
これで既存屋根の解体撤去は完了です。
【番外編】 S様邸の瓦は今となっては貴重品!掃除して保管しておきます
ここで少し番外編のご紹介!
S様邸で使われていた瓦は四国中央市・川之江の辺りで作られていた
地元
の瓦でした。
通常の瓦よりも横幅が一回り大きく、縦の長さは短いこの土地特有の瓦。
この瓦を製造していた窯元はどこも廃業してしまい、現在では手に入らない貴重品です。
普段なら破棄してしまう瓦ですが、今回は
万が一に
備え修理用に
ある程度
保管しておくことにしました。
瓦の掃除後、庭の片隅に
置いておきます。
また当店にもこの地域での
修理用として何枚か分けて頂きました(*^^)v
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 雨・風に強い下地作り
ここから新しい屋根づくりです。
【写真左(上
)】野地板を構造用合板(12㎜
)
を増し張りして補強します。
垂木にしっかりと打ち付けて、しっかりとした屋根下地を作りましょう。
【写真右(下
)】次に防水紙(ルーフィング
)を貼ります。
万が一、瓦の下に水が回ってしまった
際に屋内に水が
入り込まない様にするための最後の砦ですね。
耐久性の高い「改質アスファルトルーフィング
」を使用します(*^^)v
関連ページ
「防水紙(ルーフィング
)の重要性
」
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 災害に負けない「ガイドライン工法」
瓦の施工に入ります。
先程お話しましたが、S様邸と同じサイズの瓦はもう手に入らないので横幅が同じ9寸(273㎜
)
の淡路瓦を使用することにしました。
以前は
「土葺き工法
」で施工されていましたが、災害に強い現在の
「ガイドライン工法
」
で施工します。
「ガイドライン工法
」では
「桟木(さんぎ)」という木に瓦を引っ掛けて、ステンレス製の釘で全ての瓦を野地板に打ち付けて固定します。
桟木に引っ掛けているためズレに強く、1枚1枚固定された瓦は「やまじ風
」にも負けません!
【写真左(上
)】
要の「桟木」
を葺き替えに使用する瓦のサイズに合わせて打ち付けます。
【写真右(下
)】桟木に瓦を引っ掛けたら、釘で打ち付けて固定しましょう。
特に災害被害を
受けやすい軒先の瓦は3カ所で留める様にします。
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 元の屋根との境界部分は「素丸瓦」でカバー
同じ屋根面でサイズの違う瓦を施工するので、境界部分にはどうしても不具合が出てしまいます。
ここからは瓦葺き職人の腕の見せ所です(;^ω^)
【写真左(上)】今回の場合は
元の屋根と、新しい屋根では瓦の縦の長さが違うので段差ができていますよね。
あえて新しい瓦の重なり部分をカットして隙間を作っています。業界用語で「縁を切る」ってやつですね。
【写真右(下)】その隙間を屋根用の漆喰と素丸瓦という瓦でカバーします。
これで横から風が吹き付けても雨水は入りません(*^^)v
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 棟際部は既存瓦と漆喰で微調整
次に棟(屋根の頂上部
)付近の施工です。
今回、工事費用を抑える為
に、費用がかさむ棟部とその下の瓦は
既存のまま
にしています。
構造用合板と桟木の分だけ屋根下地の高さが変わってくるので、最後の2段だけ「土葺き工法」で漆喰と既存瓦を使って
微調整しながら高さを合わせました。
瓦の釘留めが出来ないので、念のため
瓦同士の
重なり部分にコーキングをして固定しておきましょう。
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 隅棟は強化棟金具を入れて耐震仕様
最後に隅棟の施工ですね。
こちらも現在のガイドライン工法で仕上げていきます。
【写真左(上
)】野地板に棟の強化金具を打ち付けて、金具同士を芯材で繋ぎます。
芯材の鉄筋には事前に
絶縁テープを巻いて保護をしています。
【写真右(下
)】棟部も防水剤が入った屋根用漆喰を使い施工します。
棟部の瓦は銅線を使って全数緊結。強化金具と芯材のおかげで大きな地震がきても落ちることはありません(*^^)v
【四国中央市・火災保険・屋根修理】 屋根修理の完成です!
【写真左(上)】隅棟部分の施工が終われば今回の火災保険を利用した屋根修理の完成です!
【写真右(下)】既存屋根と新しい屋根の境界部分もスッキリと納まりました。
当店でも多くない今回の「部分的な屋根葺き替え工事」でしたが、工事完了後にS様から「綺麗になって良かった。また他の部分で何かあったらお願いします。」とのお言葉を頂きました。
また当店を紹介してくれた大工さんからもしっかり合格点を頂き何よりです(*^^)v
最後にS様から頂いた工事後のアンケートも下に掲載させて頂きますので、良ければこちらもご覧ください。
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