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奈良市で納屋の雨漏り修理のため瓦屋根の谷板金交換工事を行いました
奈良市 屋根材(瓦)
【工事のきっかけ】
納屋の雨漏りについて知人に相談したところ、その知人が街の屋根やさん奈良店を見つけて問い合わせまでしてくれました。
問い合わせ後はすぐにスケジュールの調整をして、現場調査の日程が決まりました。
現場調査当日、来てくれた担当の人はとても丁寧に工事内容の説明をしてくれて、最適な工事を提案してくれました。
屋根の事はDIYでするようなことではないので相応の費用を考えていましたが、提示された見積金額が想像していたより安かったこともあり、
お願いすることにしました。
結果、納得できる工事をして頂けたと思っています。
雨漏りに悩んでいる人には、まず相談したらと紹介します。
基本情報
- 施工内容:屋根材(瓦)
- 施工期間:1日
- 築年数:築50年くらい
- 使用材料:ガルバリウム鋼板(3.9m)・南蛮漆喰(シルガード)
とても趣のある平屋の建物で、屋根には全ていぶし瓦が使用されています。
いぶし瓦とは、瓦の形にかたどった粘土を窯の中に入れて焼いて、その後、燻すことによって表面に炭素膜を形成させたものです。
表面の炭素膜は経年と共に剥がれて変色していき保護機能は低下していきますが、
いぶし瓦自体の耐久性が十分
高いので寿命は30年~50年と言われています。
炭素膜の渋い銀色が深い味わいを醸し出すので
、日本家屋にはいぶし瓦を選択される方もいらっしゃるでしょう。
いぶし瓦の家屋は落ち着いた佇まいで、個人的にとても好きです(⌒∇⌒)
【参考記事】奈良店発!屋根工事コラム → 屋根工事で使用する部材の種類や耐用年数について調べてみました
お客様に
ご挨拶をして、屋内に入らせていただきます。
問題の納屋に入ってきました。
天井には一見してわかる雨漏りのシミが2ヶ所
ありました。
昨日今日始まったわけではないようで、天井が腐食していました。
早く修理しないといけませんね。
屋根に上ってきました。
屋根の形状は切妻屋根
(きりづまやね)が合わさったような複合タイプで、屋根と屋根の間の谷になった部分
には谷板金(たにばんきん)がありました。
切妻屋根
・・・
『三角屋根』とも呼ばれ、屋根の最頂部から地上に向かって二つの屋根の
傾斜面が山形の形状をした屋根。
谷板金
・・・
屋根面
と屋根面
が合わさる部分に設置される雨樋としての機能を持った部分。
金属製の板が使用されているため谷板金と呼ばれます。
谷板金
は形状的に雨水が集まる場所であるのに、
屋根の上にあって見えにくい部分なので、雨漏りリスクの最も高い箇所です。
なので、雨が多くなる季節の前には点検するなど、定期的に点検することで雨漏りリスクを削減することが出来ます。
【参考記事
】屋根で最も雨漏りしやすい部分「谷板金」の修理方法
室内で確認した雨漏り箇所と照らし合わせても、どうやら谷板金からの雨漏りで間違いないようです。
よく見ると谷板金の側の瓦にビニールシートが貼られていました。
雨漏りが生じてからご自身で雨漏り防止のために貼られたようですね。
板金の素材は銅製でした。
銅が酸化すると緑青(ろくしょう)と呼ばれる錆が発生し、腐食を防いでくれるとして一昔前までは谷板金としてよく使われていました。
近年酸性雨などの影響で銅が腐食しやすい環境となり、現在では錆などに強いステンレス製やガルバリウム鋼板製を使用するのが一般的になりました。
こちらの谷板金も腐食が激しく、すっかり変色して穴の開いているところもあることから、雨漏りが生じていました。
屋根の瓦自体はまだまだ使用できる状態でしたので、今回は谷板金の交換工事をご提案しました。
後日御見積書を提示して
工事をご依頼頂きました。
屋根や外壁
などの工事現場
では、周囲に足場を組むことがほとんどです。
足場を組む必要性には
・職人の安全確保のため
・
作業効率を高めるため
・洗浄水や塗料などの近隣への飛散を
防止するため
等があり、労働安全衛生規則でも「2メートル以上の高所作業では、安全な足場を設ける必要がある」と定められています。
ただし、今回の工事
は平屋の屋根の
谷板金交換のみであり、屋根が緩勾配であることや足元が安定しているなどの好条件が
揃っていることから、足場は組まずにはしごで対応することにしました。
その分、より慎重な作業を心がけ、安全にも十分配慮いたし
ます。
古い谷板金を撤去するには、まずその両側の瓦を取り除く必要があります。
瓦は一枚ずつでも交換できるので、部分補修なども可能です。
軽微な屋根の補修もお任せください → ちょっとした屋根の補修も街の屋根やさんにお任せください
瓦には割れやヒビなどは無いので、一旦取り除いた瓦を谷板金交換後再利用します。
撤去時に破損しないように丁寧に作業を進めていきます。
築50年以上というこちらの屋根は、湿式工法で施工されているため、瓦を撤去していくと、たくさんの葺き土(ふきつち)が出て来ました。
湿式工法 ・・・ 屋根に粘着性のある粘土質の葺き土を乗せて、その上に瓦を並べて葺き土の粘着力で固定する施工法。
湿式工法は、葺き土と瓦の重みで重たい屋根になることで地震の揺れに弱いと言われ、最近では新築の屋根には採用されなくなりました。
葺き土の粘着力は経年と共に乾いて弱くなり、瓦のズレに繋がることも一つの要因です。
でも、屋根リフォームの現場では頻繁に出会います。
瓦の撤去によって出てきた葺き土は土嚢袋に詰めて、板金の周囲を綺麗に掃除していきます。
古い谷板金の状態が確認出来ました。
板金には多数の穴あきがあり、錆によって劣化し脆くなっていました。
これでは雨漏りが生じても不思議ではありません。
屋根の構造は土台→防水紙→屋根材が基本ですが、一昔前の
湿式工法での瓦屋根の場合は特に葺き土で水分を吸収させるので
防水紙に重きを置いて
いません。
そのため、長年の雨風によって葺き土
が流出して減少することで吸収力が弱まっていくと雨漏りが生じやすくなります。
古い谷板金を撤去して、防水紙『改質アスファルトルーフィング』を貼ります
一般的に使用される防水紙は、アスファルトをフェルト状の原紙に染み込ませ、その両面に鉱物質の粉末を付着させた『アスファルトルーフィング』です。
今回使用したTAJIMAのタディスホワイトは、
アスファルトに合成ゴムや合成樹脂を混ぜ合わせた改良版で『改質アスファルトルーフィング』です。
『アスファルトルーフィング』に比べて温度変化に強く耐久性に優れており、約2倍近い耐用年数を誇っています。
当店では、『改質アスファルトルーフィング』を標準として施工しております。
防水紙の重要性についてはコチラをご覧ください。
→
雨漏りを防止する屋根の防水紙の重要性とお薦めの「アスファルトルーフィング」をご紹介
ガルバリウム鋼板製の板金を谷の形状に加工して設置しました。
ガルバリウム鋼板
・・・
アルミや亜鉛の合金を鉄にメッキしたもの。
鉄の表面がメッキされているため、空気に直接触れないので、酸化しにくく、錆びにくいというメリットがあります。
耐用年数は25年~35年と言われていますが、メッキが剥がれなければ40年以上も期待できます。
価格も手頃で長持ちするので、最近では板金の主流となっています。
板金の両側を折り曲げて、屋根材の下に雨水が流れ込みにくいようにします。
屋根の土台に釘で打ち付けて固定します。
谷板金の終点は必ず屋根の上に出るように設置します。
こうすることで、谷板金を流れてきた雨水が瓦の上を流れて雨樋へと排出されます。
谷板金からの雨漏りリスクが高い理由の一つに、オーバーフローによる屋根材への雨水の侵入があります。
最近では、ゲリラ豪雨などで大量の雨が降ることが頻発しており、雨漏りが生じやすい環境になっています。
オーバーフローを起こした際にも屋根材への浸水を防ぐために、谷板金と瓦の境に南蛮漆喰(なんばんしっくい)を詰めます。
南蛮漆喰
・・・
消石灰と砂に水を加えながら混ぜて練り上げた『漆喰』に油脂や粘土・土などを混ぜたもの。
漆喰と葺き土の役割を兼ね備えた南蛮漆喰を使用することによって屋根の重量を軽減することができて耐久性にも優れているので、
近年よく使われるようになりました。
今回の工事では南蛮漆喰としてシルガードを使用しました。
シルガードは防水材を添加することで吸収率を低減して、抜群の強度と耐久性を有しています。
当店の屋根工事では
標準でこのシルガードを使用しています。
谷板金の交換が完了したので、谷板金の両側の
撤去していた平
瓦を積み直しました。
無料点検時に確認していたビニールシートが貼られていた瓦も、瓦自体に破損やひび割れはありませんでしたので綺麗に並べ直すことで雨漏りを止めることが出来ます。
撤去していた棟瓦(むねかわら)も積み直していきます。
棟瓦
・・・
瓦屋根の頂上に位置する棟(むね)にある瓦の事。
屋根の結合部分にできる隙間を塞いで雨の侵入を防いでいる
経年によって粘着性を失っていた葺き土を新しい葺き土に変えて、棟瓦を葺き土にしっかりと押し付けて固定していきます。
葺き土の上には南蛮漆喰を盛り、冠瓦を乗せて棟瓦を作り上げます。
最後に棟瓦を包むように銅線で結んで固定し、谷板金交換工事が完成しました。
瓦自体は元々使用されていたものを再利用したので、見た目には大きく変化したという風には見えませんが、穴の開いた銅板の谷板金を交換したことで雨漏りは確実に止めることが出来たと思います。
散水テストをしても室内への雨漏りは
生じませんでした。
谷板金に使用されている銅板は腐食して、穴が空いていました。
雨漏りを止めるために屋根にはビニールシートが敷かれていましたが。。。
谷板金を銅製からガルバリウム鋼板製に交換したことで、耐久性が格段にアップしました。
谷板金
交換工事を行う中で谷周辺の瓦を一旦撤去して再度葺き直す際に
綺麗に並べ直したことで、瓦の隙間からの浸水も軽減されます。
棟瓦と平瓦の隙間を埋めている漆喰の寿命は15年~20年と言われており、瓦の寿命に比べるととても短いです。
漆喰は
年月の経過とともに硬くなり、その状態で
雨風や日光
の影響を受けることでひび割れたり剥がれたりしてしまいます。
漆喰によって葺き土への
雨水の侵入を防いでいるため、漆喰の劣化は結果的に棟瓦からの雨漏りに繋がります。
谷板金交換工事の工程で棟瓦も一旦撤去して積み直したので、漆喰も詰め直しました。
ここで使用する漆喰も南蛮漆喰(シルガード)です。
瓦屋根に於いて棟瓦の
漆喰はとても大切な箇所です。
定期的に漆喰のメンテナンスをすれば、屋根の寿命が延びますよ。
漆喰工事
→
傷んだ漆喰の詰め直し、棟瓦の取り直しで瓦屋根を健全に保つ
この度は工事をお任せいただき、ありがとうございました!
当店の対応や工事を大変好意的に受け止めていただき『
納得できる工事をしてくれた。』とのお言葉を頂きました。
お客様からのご質問にもしっかりとお答えできたようで『
とても丁寧で分かり易い説明だった』とのご感想でした。
これらの言葉は、今後の工事の中でも大変励みになります。
ありがとうございました。
後日、雨降りの日に雨漏りの状況を確認いたしましたが、無事止まっているようで安心しました!
雨漏りは天井の美観を損ねるだけでなく、放置していると屋根の土台の腐食に繋がります。
雨漏りの放置によってより大きな工事になってしまう可能性がありますので、
雨漏りを発見したらできるだけ早く街の屋根やさん奈良店(0120-303-884)にご相談くださいね。
【今回の工事費用】
谷板金交換工事
¥150,000(税抜き)
(内訳)谷際めくり
土取り捨て
谷入れ替え
ガルバリウム鋼板(3.9m)
既存瓦使用
谷際葺き直し
棟一部解体・復旧
諸経費・産廃費
この記事を書いた加盟店
電話 0120-989-742
E-Mail machiyane@wadatoken.jp
株式会社和田塗建
〒639-1038
奈良県大和郡山市西町208−1
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