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新居浜市で実施したカバー葺きの施工事例。セキスイU瓦を取り除けてコロニアルの上にカレッセを葺き上げました。
新居浜市 屋根材(金属)
【工事のきっかけ】
「今、葺いている瓦がボロボロなので葺き替えたい。」と依頼を受けました。
現地へ赴き、コロニアルの上にセキスイU瓦をカバー葺きしていました。ですがセキスイU瓦は
ノンアスベスト時代の商品で耐久性が弱くボロボロの状態でした。
そこで、セキスイU瓦を取り除けて、下のコロニアルの上からガルバリウム鋼板(カレッセ)をカバー葺き
するお見積りをさせていただき、工事の承諾を受けました。
基本情報
- 施工内容:屋根材(金属)
- 施工期間:7日半(3名)
- 築年数:35年くらい
- 施工費用:¥2,000,000(税込)撤去、足場含む
- 使用材料:カレッセいぶし色(太平産業) 粘着式ルーフィング 棟木、防水シーラーなど
みなさんこんにちは。
街の屋根やさん新居浜中央店の合田です。
今回はセキスイU瓦の葺き替え依頼があったので現場へお伺いします。
セキスイU瓦をカバー葺きしたのは20~30年くらい前だそうです。
セキスイ瓦Uは波状の1枚が普通の瓦より大きいサイズのスレート系瓦です。
1970年~2007年まで長い間普及していました。
現在は廃盤になっております。
セキスイU瓦はアスベスト含有とノンアスベストの2種類存在します。
アスベストの健康被害による規制からいち早くノンアスベストに切り替えたセキスイU瓦は
1991年~ノンアスベスト商材に切り替わりました。
しかしアスベストの魅力は耐久性にありノンアスベスト商材はその耐久性が落ちたことによる
早期劣化、塗装不可など屋根材としてのデメリットが発生しています。
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アスベストの有無見分けポイント① 屋根表面の劣化度
セキスイU瓦がアスベスト入りかそうでないかを見分けるポイントをいくつかご紹介。
1つ目は屋根面の状態です。
ノンアスベストは耐久性が弱いが故屋根全体の劣化が激しいです。
塗膜表面だけではなく内部層までミルフィーユ状に剥離破損しています。
この屋根も剥離破損が多かったです。
2つ目は表面の網目模様です。
アスベスト含有時期は表面がツルツルしています。
ノンアスベストではツルツルしたものと網目模様が入っているものがあります。
網目模様が入ったのは1994年~になります。
網目模様が入っている場合はノンアスベスト屋根材になります。
これは塗装しても分かります。
ここの屋根は網目模様が入っています。
3つ目は刻印です。
刻印は製造年を知る手掛かりになります。
刻印の左端のXの隣の数字が製造年の西暦下1桁になります。
少し潰れていますが数字は4です。
なのでこの瓦は2004年、1994年、1984年という感じに絞ることができます。
カバー葺き時期と状態から1994年物だと思います。
4つ目は棟と本体の長さです。
本体は変わっていませんが、棟瓦はノンアスベストのセキスイU瓦は本体の半分(約50㎝)
の長さになっています。
逆にアスベストが入っている棟は約1mで本体と同じ長さになります。
この屋根は棟は本体の半分の長さです。
アスベストの有無見分けポイント⑤ 棟の留め具 調査
5つ目は棟のボルト(固定ネジ)です。
普通の釘で打っている場合もありますが、この固定ネジは1994年~の
ノンアスベスト商材時期に出てきているのでこのネジが使われている場合は
ノンアスベストの可能性が高いです。
6つ目は袖の垂の長さです。
アスベスト含有時の袖瓦の垂部分は10㎝と短く、
ノンアスベスト時代は13㎝と長くなっています。
他にもありますが、以上の特徴から
今回の屋根材はノンアスベスト屋根材だと思います。
セキスイU瓦は形状からカバー葺きは不可能です。
下にはコロニアルがあるのでコロニアル上にカバー葺きをします。
軒先やケラバの仕舞がどうなっているかは取り除けてみないと分かりません。
破風はセキスイUを葺いたときに板金で巻いています。
ベランダや壁水切です。
セキスイU瓦とガルバリウム鋼板では高さが全然違うので
雨押え板金に水切を付け足すなどの処置が必要そうです。
瓦と樋の出幅は結構あるので大丈夫そうかと思います。
カバー葺きの場合軒先の出がわずかに長く、高くなるのですが
そのわずかが命取りになる場合もあります。
下の波板は足場設置に邪魔になるか微妙な長さです。
必要あらば波板撤去が発生する場合があります。
後日足場屋さんに見てもらいましたがそのまま設置可能でした。
屋根裏から見た屋根板は特に腐ってませんでした。
下にコロニアルがと防水シートがあったのが良かったです。
板が腐っている場合はカバー葺き出来ません。
釘やビスが効かないですから。効いていないと魅力的な「軽さ」が原因で
飛ばされるリスクが高まります。
最後に材料搬入によるトラックと荷揚げを設置するのに
どうしても道路使用許可が必要になると思います。
必要書類をまとめて警察署へ許可申請を行います。
物を置き続ける場合は占有許可が必要です。
今回は毎日作業後片づけ撤去することにしたので不要です。
以上で点検終了です。
採寸も終えカバー葺きのお見積りをさせていただきます。
アスベストは含有、もしくは見なしの場合は専門業者に別途依頼する必要があります。
作業前の準備を行います。
・足場屋さんに足場とメッシュシートを設置してもらっています。
・警察署に道路使用許可を取りトラック前にコーンを設置。
・葺き替え前は近隣へお知らせ。
など行いました。
電動梯子(ウインチ)を設置します。
場合によっては足場の単管を移動させます。
今日は2階部分なので、1階にあるサンルームの
天井カーポートに養生シートを乗せます。
瓦を撤去していきます。
取りのけた瓦をウインチの鍋蓋にのせて降ろしながら
トラックに積んでいきます。
さすがノンアスベスト。持ち上げるだけでボロボロに
下は防水シートしてないんですね・・・
桟木の幅広いですね。
普及時期が2007年まで
~2007年と言えばまだ高校生以下
なので知らないこともまだまだあります。
桟木も取り除けていきます。
スレート系で桟木があるのは想定外でした。
あとは棟瓦が瓦形状なので、コロニアルの棟板金も付いたままでした。
コロニアルに金属のカバー葺きは、棟板金は取り除けますからね。
軒先部分のコロニアルの仕舞が見えました。
樋はコロニアル時期の物でした。
カバー葺きの軒先水切は通常のものでいけそうです。
袖に巻いている板金は、破風に付けてる板金と
カバーしている板金に分かれていました。
カバーを外して、防水テープを貼ってカバー葺きの袖を
付けていきます。
正直瓦除けるまで、軒先と袖板金を標準の形状でいけるか
分からなかったのですが、標準でいけそうなので良かったです。
屋根上を綺麗に掃除して粘着ルーフィングをはります。
2階の撤去が終わりました。
次は2階の金属屋根を貼っていきます。
地伏せ前に防水テープで取合い強化です。
いつもしているわけではありませんが、今回は袖を板金で巻いているので
板金と破風板の間に雨水が入り込まないようにしていきます。
軒先にも貼っておきます。
粘着式のルーフィングですが、既存屋根の状態次第では
粘着力が悪くなる部分も出てきます。
補強の意味で取付ました。
今回使用する屋根材は太平産業さんのガルバリウム鋼板
「カレッセ」を使用します。
横2400㎜縦190㎜で他の金属横葺き屋根材に比べたら
段数が多いのですが、ケラバ部材を瓦と同じように
1枚ずつ取付るので横からの仕上がりが瓦っぽく見えます。
遮熱表面と耐熱シートと空気層で熱をこもらないようにもしています。
カバー工法用なのでリフォームでも塗装保証15年、穴開き保証25年あります。
ただし太陽光など人工的に穴を開ける場合、その面は保証がなくなります。
色は黒、茶、いぶし、緑の4色あります。
軒先の水切りを取り付けます。
既存コロニアルに噛み込ませてビスで止めていきます。
瓦にも軒先水切が付いていますが
軒から舞い込んだ雨水を樋に流すための板金なります。
先程の軒先水切に本体を噛み込ませます。
丸々1枚に対してビスを5~6本打ち込み固定します。
本体と本体の間にジョイントを敷き込みます。
中央のスポンジが継ぎ目になるように入れます。
他の金属屋根材は本体にジョイントが付いているものもあります。
その分こちらは施工に手間がかかりますが、ジョイントの幅が広く、
完全に中に入れ込むので仕上がりがスッキリし継ぎ目から雨水が入っても
ちゃんと拾ってくれます。
そのまま下のカレッセへ落ちるようになっています。
ジョイント部分は全て同じ列にはしてはいけません。
なので千鳥葺になるように調節します。
切妻屋根の場合は両端部分はその時の長さに合わせてカットします。
袖部分の仕舞です。
コロニアル用板金の場合、既存の袖板金は除けなくても施工できます。
本体はコロニアルの袖板金の端まで葺き、水下を斜めに少し縁切りします。
棟際の本体は、長さを際までカット調整して葺きあげます。
噛み込ませる立ち上げ部分をカットして、棟際の本体に取り付けます。
これで地伏せは完了です。
切妻は両端と棟際のみカット作業が入りますが
寄棟では隅棟周りのカットも増えるので屋根形状によって手間が変わります。
カレッセの袖(ケラバ)はこのような形状をしています。
左右それぞれ向きが決まっています。数はカレッセの段数分必要になります。
施工は袖部分の端にコーキングを付けます。
袖板金の裏側に付けても構いません。
取り付ける向きはこのようになります。
上の方に鉤があり、左右それぞれ内側に向いています。
写真には写っていないのですが、袖の内側にT字の突起部があり
それを内側に折り込みます。
ケラバを本体に噛み込ませます。
先程の鉤部分は本体の噛み込ませる三角形状の部分に
当たります。
横からビスを打ち込んで固定します。
袖板金が葺きあがるとこんな感じです。
他の金属屋根とは雰囲気が違います。
1段ごとに取り付けていく感じが瓦感を残します。
ビスは上の袖に隠れて見えません。
棟板金が1番最後になります。袖板金を被せる必要があります。
今の板金屋根の棟の多くは防腐処理した角木(棟木)を取り付けます。
捨て板金(棟板金の中に覆う板金)を入れる場合もあります。
角木は屋根板と棟を固定する部分為に必要です。
カレッセの棟板金は丸味があるので30㎜×40㎜の角木を使用します。
棟木の外側に防水シーラー15㎜×30㎜を沿わせて貼り付けます。
棟板金の中はこんな感じです。
棟木とシーラーは適当に付けている訳ではありません。
棟木は棟板金の丸味のある幅の外側に当たるよう。
防水シーラーは棟板金の外側の平べったい部分が上に乗るように計算します。
棟板金を取り付けていきます。
重ねる場合は50㎜以上は重ねる必要があります。
側面にビスを棟木に向かって打ち込みます。
袖際部分は棟巴を付けます。
外側を覆い隠すように垂が付いている分を使用します。
屋根の形で数が決まっている部材です。
2階部分の施工が終わりました。
1階部分の屋根へぎを開始します。
2階建てで1階部分がぐるりと屋根がある場合は
1階と2階を分けて実施します。
分割することで、施工期間中に雨がふっても対応しやすいです。
また2階部分から万が一何か落ちても、1階部分を後回しにすることで
やり直しが効きます。
解体業者さんに撤去のみしてもらうと一気に全範囲を取り除ける場合が多いです。
まず棟瓦から取り除けていきます。
地伏せを除けていきます。
2階部分と大きく違うところはやっぱり壁際ですね。
使用する屋根材が大きく変わると板金工事も発生します。
1枚もので綺麗に除けてもセキスイU瓦自体がボロボロです。
もちろんこの状態で塗装上塗りは難しいですね。
(高圧洗浄で瓦が破壊させるのが想像できる・・・)
釘の効き具合も場所によって異なります。
ハンマーやバールで簡単に抜ける物もあれば・・・
大バールでテコの原理で力を入れないと中々取れない箇所もあります。
壁際は既存の板金が残ります。
セキスイU瓦が波形状だけあってやっぱり高さがありますね。
軒先部分や壁際の雨押え板金内のかけらも取り除けます。
瓦の取り除けが終わったら桟木になっていた笠木を取り除けます。
1枚が3mくらいで長いです。
笠木には止めてあった釘も刺さりっぱなしなので怪我しないように
慎重に運びます。
屋根上にゴミや釘が散らばっているので掃除します。
2階と同じように粘着式の防水シートを貼って雨終いが完了です。
カレッセ本体とジョイントを屋根に上げて施工の準備です。
軒先水切は2階部分同様取り付けております。
本体と本体の間にジョイントを敷き込んでいます。
どんどん葺き上げていきます。
切妻屋根や片流れ屋根はほとんどが本体そのまま使えるので
進のが早いです。
カレッセは段差部分は噛み込み式になっています。
ビスを打つときは意外と反動が来るので、
段差部分はズレないように足を置いて固定します。
1階の玄関部分です。
写真右側部分の屋根は増築したものなので
途中まで片方が袖での形状、途中から両方が壁になります。
両側が壁になっている場所は1枚物で行けるくらいですが
軒側で千鳥で葺いているので、同じように加工し、2枚分
本体を使用します。
裏側は袖の出分だけ屋根があります。
ここは千鳥葺きで葺く必要はありません。
ただし全段数、屋根幅に合わせて本体をカットしていかなければ
いけません。
外壁はセキスイU瓦の棟を取り除けた跡です。
地伏せはこのように葺き上げます。
流れ方向の水切はカレッセ本体を立ち上げ加工します。
もちろん壁際はこの加工をしてからビス留めします。
地伏せが完了しました。
ケラバを取り付けていきます。
1階部分は屋根が複雑なので2階の様にはすんなりいかない部分もあります。
この隙間でも綺麗に納めてくれてます。
壁の雨押えが、セキスイU瓦で高かったので棟板金が入り込みます。
2階と同じように棟木と釘で固定していきます。
雨押えとカレッセの隙間の差は軒先水切をつないで被せます。
既存の軒先水切の中に入れ込んで既存の雨押えと固定します。
棟があった壁はシルガードで覆いました。
見栄え次第では外壁屋さんや板金屋さんが別途必要になります。
雨漏りを抑えたいのが優先な人はこのような水仕舞で対応します。
カレッセで屋根が葺きあがりました。
見た目もスッキリして綺麗になりました。
お客様も喜んでくれてよかったです。
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