更新日:2017年5月16日
大波スレートと聞いてもなかなかピンとこない。という方も多いのでは無いでしょうか?
大波スレートとは屋根材の一種で、主に工場や倉庫などで使用される頻度の高い建材です。工場や倉庫などでは屋根だけではなく、外壁にも使用されています。
大波スレートの特徴や工事についてご紹介したいと思います。
大波スレートの特徴
大波スレートは波型スレートに分類されますが、波のピッチがおよそ130mm、谷の深さがおよそ38mmの波板が大波スレートに分類されます。この波よりもう少し小さい波型スレートを小波スレートと呼ばれることもあります。
工場の屋根などに使われる大波スレートは骨材とセメントをプレスして生成されているため、強度はあるのですが風害に弱い一面を持っています。
そのため、風の強い地域などではあまりおすすめすることのできない屋根材になります。
工場、倉庫などではよく見かける屋根材ですが、デザイン性に乏しいため一般的なお住まいにはあまり見かけることがありません。
大波スレートのメンテナンス
■一部補修工事
雨漏りの原因の一つとして多いのが、屋根材を固定している留め具の劣化です。
留め具には水分が入らないように、シール処理を行っている場合が多いのですが経年劣化によりボロボロになってしまいます。
この留め具の隙間から水分が浸入してしまう場合があるのです。こうした場合には、留め具の隙間にコーキング処理を行うことがあります。
■屋根カバー工法
工場や倉庫などは一般的なお住まいと比べて、屋根面積が広いためその分コストがかかります。
また、大波スレートの場合ほとんどの屋根材にはアスベストが含まれていますので、廃材処理費の金額も跳ね上がってしまうのです。
屋根の劣化状態にもよりますが、工場の生産ラインを何日も停止させて工事することも、現実的とは言えません。
屋根カバー工法の場合は、既存の屋根に新しい屋根を被せて覆う工事となりますので廃材処理費がほとんどかからず、工期も短く施工できます。
工事中もほとんど通常の業務に差し支えない工事となりますので、大波スレートの工場・倉庫では屋根カバー工法が向いていると言えるでしょう。
大波スレートのアスベスト問題
石綿スレート波板は2004年までアスベストが含有されていました。
2004年以前に建築された工場の波型スレートには、ほぼアスベストが含まれていると言えるでしょう。
人体への影響が心配されますが、スレート波板のアスベストは基本的に屋根材を粉砕しない限りは飛散することはありません。
稀に近隣から、工場に対してアスベストに対するクレームが入ったとご相談をいただくことがありますが、
建材を解体するなどの作業を行わない限りはアスベストが飛散することはありませんのでご安心ください。
建材のアスベストの見分け方として、多くの建材メーカーでは1989年7月からアスベスト含有の建材には(a)のマークを記載しています。
大波スレートの場合でも、建材にマークのあるものもあります。
大波スレートのまとめ
工場や倉庫などでよく見かける大波スレートですが、経年劣化した建材は割れやすいため屋根の状態を確認するため、はしごをかけて屋根に上ることは一般的なお住まいと比べてもかなり危険です。
当店でも割れやすい波型スレート材のカバー工法を行う際には、落下防止用のネットをを設置して工事にあたっています。
高所作業に慣れていない方が屋根に上ることは危険ですので、絶対にやめておきましょう。
工場や倉庫で雨漏りがある際には、まずは雨漏りの専門家にご相談ください。当店では大波スレートのほか、工場、倉庫の屋根に関しても豊富な施工実績がございます。
ご相談、点検、お見積りは無料で承っておりますので、お気軽に0120-989-742までご相談ください。