更新日:2022年02月09日
街の屋根やさんには、住宅の屋根以外にも様々なお問合せをいただいております。今回は、海沿いに設置予定の建造物に対する「耐重塩害塗装の対応が可能でしょうか?」とのお問合せをいただきましたので、塩害について簡単に解説したいと思います。
塩害(えんがい)とは
「塩害:えんがい」とは、読んで字のごとく塩分による被害のことです。「海の近くだと車の傷みが早い」という話を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないかと思います。これは単なる噂などではなく事実です。実際にどのような塩害が発生しているかというと、沿岸地域での「農作物被害」や、住宅・建造物、送電線の絶縁不良などの電気設備の被害、また、コンクリート製の橋脚の強度劣化が発生しています。ライフラインの被害は深刻です。そのため、それぞれの分野で耐塩害対策が取られています。この塩害は、沿岸部だけの話ではなく、台風などの強風で内陸部まで飛散することもあります。
お住まいへの被害
住宅では、屋根や外壁などに金属素材が使用されている場合、塩害を受けやすくなります。また、金属製の
付帯部も同様です。ガルバリウム鋼板は、錆に強く、トタンの3倍の耐久性があるとされていますが、塩害によって
表面皮膜が劣化すれば
錆が発生してしまいます。また、住宅の基礎や駐車場に
コンクリートが使用されていますので、こちらの劣化が早まる可能性が高いです。
近年、普及が進んでいる
太陽光発電システムも例外ではありません。日本では、塩害被害を受けやすい場所を「塩害地域」とし、一般的にその地域は海岸からの距離によって定義されています。基本的には海岸から1~7km以内の地域が起こりやすいとされており、中でも500m以内の場所は「
重塩害地域」に指定されています。
塩害に対するメンテナンスは?
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塗装>
塩害による腐食や錆から守るために施工する塗装を「
耐塩害塗装」といいます。。塩害による錆の発生を長期的に防ぐための塗料として、各メーカーで
耐塩害塗料を取り扱っています。
耐塩害塗装は沿岸部にある工場や倉庫などをメンテナンスする場合に行います。一般住宅に使用する塩害に適切な塗料は「
フッ素塗料」や「
無機塗料」となります。街の屋根やさん、街の外壁塗装屋さんでのおすすめは「フッ素塗料」や「変性無機塗料」です。
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屋根カバー工法>
屋根カバー工事をご検討の場合は「
ジンカリウム鋼板」の屋根材がおすすめです。ジンカリウム鋼板は
「鉄」に「メッキ」を施したものです。アルミ:55.0%・亜鉛:43.5%・シリコン:1.5%
の構成で「ガルバリウム鋼板」とほぼ同じですが、大きな違いは、表面が
砂状の自然石でコーティングされていることです。石粒でコーティングされているため傷がつきにくく、紫外線や
錆にも強いという特徴があります。石粒に塩害が及んでも、雨によって洗い流されますので
錆が発生しません。ほかの屋根材(瓦以外)に比べても圧倒的に
耐用年数が長く、メーカーが30年間保証を付けている製品もあります。
金属屋根をお考えの場合は「
エスジーエル鋼板」もおすすめです。これまで「ガルバリウム鋼板」では海岸からの距離が5km以上が補償対象でしたが、エスジーエル鋼板では「
500m以上」になり、
塩害にも強くなったことでメーカーの
保証内容も大幅に引き上げられました。 塗膜と赤錆保証、穴あき保証はそれぞれ5年延長(塗膜15年/赤錆20年/穴あき25年※登録が必要)されています。
私たち街の屋根やさんでは、現状で最適なご提案をいたします。まずは何でもご相談ください。