6年ほど前にお世話になった成田市中台にお住いのお客様より別箇所のメンテナンスでご相談
更新日:2021年05月15日
以前、棟瓦の取り直し工事でお世話になった成田市中台にお住まいのお客様より「別箇所で漆喰が剥がれている」とのご相談をいただき点検に伺いました。瓦の耐用年数は40年~60年以上、それに比べ漆喰の耐用年数は約20年といわれています。瓦そのものより漆喰が先に劣化してしまうことがほとんどですので、定期的なメンテナンスをお勧めいたします。
さっそく現地調査へ
「鬼瓦付近の漆喰が剥がれているようだ」とのお話もありました。鬼瓦周りを点検したところ、鬼瓦と大棟・隅棟の隙間を塞ぐよう接着している漆喰やコーキングが、経年によりボロボロと剥がれ落ち始めている状態でした。棟部分に積まれた熨斗(のし)瓦には、繋ぎ目を覆うための「紐」と呼ばれる突起が付けられており非常に風格がある瓦屋根でした。熨斗瓦が積まれている部分も、経年などによる漆喰の劣化で徐々にズレが生じてきます。
メンテナンスが必要な部分を判断
棟部分のズレは漆喰の劣化だけでなく、固定している針金の緩みや強風・地震でも発生する場合があります。その都度、タイミングを逃さずメンテナンスをされることで大事に至らずに済みます。点検の結果、漆喰の劣化が激しい大棟と隅棟部分の取り直し工事のご提案となりました。現在、新型コロナウィルスの対応として点検結果のご報告や御見積書は、お電話と郵送/メールで対応させていただいております。棟瓦の取り直し工事は、既存の棟瓦を一旦外して行っていきます。棟瓦が外された棟部分を清掃します。その後、南蛮漆喰で土台を作ります。
棟の取り直し完了
使用した漆喰は、近年主流になっている「軽量シルガード」です。防水性に優れ吸水率も低減していますので、強度と耐久性が抜群です。鬼瓦部分のもしっかりと漆喰を塗り直し、熨斗瓦を積んでいきます。並べた熨斗瓦と熨斗瓦の隙間から水分が入らないよう、コーキング処理を施します。すべて熨斗瓦を積み上げたのち、棟瓦・鬼瓦を設置し銅線で固定して完成です。完成後の屋根は、きれいに整った熨斗瓦が積まれ、とても重厚な雰囲気となりました。
記事内に記載されている金額は2021年05月15日時点での費用となります。
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