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忠岡町の飛散したセメント瓦アルプスアートストーンの復旧工事
更新日:2021年5月24日
忠岡町に住まいのT様より「台風で屋根の瓦が落ちたんです」とのご相談を
いただき現地調査にお伺いし、瓦の復旧工事を行いました。
T様邸の瓦はアルプス アートストーンというセメント瓦で、
もう製造されていないので在庫を探して手配しました。
T様邸の屋根は急こう配なので、現地調査の時に屋根に上がることはできませんでしたが、
下から見ても被害箇所を確認することができました。
屋根の谷樋周辺の瓦が飛散しているのが分かります。
谷樋とは屋根の谷部分に設ける雨樋のことです。
アップで見ると瓦が飛散したり、下にズレているのが分かります。
T様邸の瓦は特殊な瓦なので、建築当時の図面を確認させていただきました。
使用されている瓦はアルプスアートストーンというセメント瓦で、現在は製造されていないので在庫を探して手配しました。
アルプスアートストーンは断熱・防音効果のある瓦です。
工事用の足場を一部建てさせていただき、瓦の復旧工事を行いました。T様邸の屋根は急こう配なので、この足場は落下防止の意味合いも兼ねています。
屋根工事では、建物の高さや形状、被害箇所などによって必要になる場合があります。
T様邸は引っかけ桟瓦葺き工法の屋根です。
瓦を葺くのに土を使わず、ルーフィング(防水シート)の上に桟木(屋根の流れの水平方向に渡す木)を打ち付けて、その桟木に瓦を引っかけてビス留めして固定する工法です。
瓦をきちんと復旧するために、ズレたり飛散した瓦を撤去し、下地の桟木も取り外しました。
新しい桟木を屋根面にビス留めしている様子です。
この桟木に瓦を引っかけて、桟木に向かって瓦をビス留めして固定します。
屋根のケラバ用の瓦を桟木に引っかけてビス留めしました。
ケラバとは、屋根の雨樋が付いていない三角になった面のことです。この方法で瓦を一枚一枚しっかりと固定して復旧します。
屋根の谷樋の際の瓦が数枚飛散していたので復旧します。
幸い、瓦は破損せず屋根の上に残っていたので再利用します。
飛散していた瓦を差し込んでコーキングで接着しました。
新しい瓦を使用する場合は、形状に合わせて瓦を加工(カット)して葺きます。
台風被害箇所の復旧完了です。
急こう配の屋根の上に飛散した重い瓦が残っている状態で、落下する危険性がありましたので、無事復旧できてよかったです。
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